出来事の日付:2024年11月7日。
ドイツのフォルカー・ヴィッシング運輸相は、3党連立政権の崩壊後もオラフ・ショルツ首相の政権に残るため、自由民主党(FDP)を離党した。ヴィッシング氏によると、ショルツ氏から閣僚を続けるか尋ねられ、提案を検討した末に同意したという。
この決断によってヴィッシング氏は、ショルツ氏が前夜に党首兼財務相のクリスティアン・リントナー氏を解任したことを受け、辞表を提出するとみられていた他のFDP所属閣僚とたもとを分かった。ヴィッシング氏は内閣を去る代わりに、離党することをリントナー氏に伝えた。記者会見の時点では、FDP党首から返答を受けていないと述べた。
ヴィッシング氏はこの動きについて、もはや支持していない政権に在職することで古巣の党に負担をかけるのを避けるための個人的な選択だと説明した。別の政党に入るつもりはなく、自分自身に忠実でありたいと述べた。ヴィッシング氏が留任したことで、少数政権で前進するショルツ氏は経験豊富な運輸相を確保した。
FDP党員の身分を維持したまま少数派内閣に入るのではなく離党したことで、ヴィッシング氏が政権内で同党を代表しているのかという当面の疑問は解消された。代わりに、その声明は、新たな政治的所属先を発表することなく、首相の要請に応じて職務に当たる無所属の閣僚として同氏を位置付けた。
運輸省の3人の政務次官は、これとは反対の立場を取った。ダニエラ・クルッカート、オリバー・ルクシック、ゲロ・ホッカーの3氏は、ドイツ連邦大統領による即時解任の手続きを進めるようヴィッシング氏に求めた。Xに投稿した声明で、FDPの政治家である3氏は、ヴィッシング氏が単独で決断したとし、その決断を受けて同氏をもはや信頼していないと述べた。
ヴィッシング氏が以前、FDPで中心的な地位を占めていたことから、この決裂は注目に値した。同氏は2021年の選挙運動中に党幹事長を務め、リントナー氏がショルツ氏率いる社会民主党および緑の党と連立政権を交渉するのを支えた。ヴィッシング、リントナー両氏が緑の党幹部のロベルト・ハーベック氏、アンナレーナ・ベアボック氏と並ぶ写真は、連立政権発足の象徴となっていた。
政権崩壊前から、ヴィッシング氏とFDPの一部との緊張は高まっていた。議員団の一部は、同氏が社会民主党と緑の党に対して譲歩しすぎていると考えていた。ヴィッシング氏は連立崩壊後に開かれたFDP議員団会合を欠席し、会合では出席者がリントナー氏に総立ちで拍手を送ったと報じられた。
その数日前、ヴィッシング氏は政権からの離脱は有権者に対して無礼だと公に主張していた。新聞への寄稿で、有権者は3党を選んだのであり、緑の党、社会民主党、キリスト教民主同盟、FDPのいずれかだけの政策を実施するのではなく、各党が妥協点を見いだすことを期待していると述べた。この主張は、さらなる経済改革を求めてショルツ、ハーベック両氏への圧力を強めようとするリントナー氏の取り組みと対照を成した。
ヴィッシング氏の離党は、その立場を具体的な制度上の選択へと変えた。同氏は運輸政策に関する行政上の責任を維持する一方、自身を入閣させた政治組織での正式な地位を手放した。
この一件は、連立政権崩壊が直ちにもたらした人事上の影響を浮き彫りにした。ショルツ氏は財務相を失い、FDPは政権から離脱したが、ヴィッシング氏は留任したため、運輸省は職務を続ける大臣と、退任を求める3人の高官との間で分裂することになった。



