発生日:2024年12月13日

世界最大の氷山A23aが、南極海の回転する水塊に数カ月間閉じ込められた後、再び北へ動き始めたと英国南極調査所が報告した。科学者らは、この氷山が大西洋へ向かい続け、最終的に、より暖かい環境で巨大な氷塊が砕けて融解すると予想していた。

氷山の面積は約3800平方キロメートルで、グレーター・ロンドンの2倍を超え、厚さは約400メートルだった。その深さが、異例に長い歴史を形作ってきた。1986年に南極大陸から分離した後、底部がウェッデル海の海底に乗り上げ、30年以上にわたってほぼ動かない状態が続いた。

A23aは2020年に北へ移動し始めた。しかし2024年の春、サウスオークニー諸島付近で、海中の地形上に物体をとどめることがある垂直方向に回転する海流「テイラー柱」に捕捉された。前進する代わりに、氷山はその年の大半を同じ場所で回転して過ごした。

英国南極調査所の海洋学者アンドリュー・メイヤーズ氏は、移動の再開により、A23aが他の大型南極氷山と同じ経路をたどるかどうかを研究者が確認できると述べた。より冷たい南極海を離れると、氷が融解する前に、より小さな破片への分裂を加速させる海水に遭遇する可能性が高い。

この移動は生態系の研究にも関係する。大型氷山は融解する際に淡水や物質を放出し、通常であれば比較的生産性の低い海域に栄養分を加えることがある。そうした供給物は氷山の進路に沿って生物活動を支える可能性があるが、個々の氷山の大きさや起源によって影響がどう変わるかについては、科学者らが今も研究を続けている。

RRSサー・デイビッド・アッテンボローに乗船した研究者らは、12月の最新情報が発表される約1年前、A23a周辺の海水を採取した。生物地球化学者ローラ・テイラー氏は、巨大氷山が周辺の海を肥沃化し得ることは科学者らも理解している一方で、氷塊ごとの具体的な影響は依然として不明だと述べた。試料は、観測結果をその後の氷山の旅と結び付ける手段となった。

今回の発表は、突然の分離や沿岸部への差し迫った危険ではなく、漂流状況の変化に関するものだった。A23aはすでに何年も海に浮かび、断続的に移動しており、今回抜け出したのは海洋学的なわなであって、最初の数十年間を過ごした海底からではない。

その規模により、この航海には科学的価値がある。進路、分裂、周囲の海水を追跡することで、極めて大型の南極氷山が極海からより暖かい海域へ移動する際、栄養分と淡水をどのように再分配するのかを研究者が理解する助けとなる。

A23aの離脱は、単一の終着点として扱われるのではなく、数カ月にわたって観測される。衛星追跡によって方向と速度の変化を確認できる一方、船舶や自律型観測機器によって周辺の化学的性質を測定できる。これらの観測を組み合わせることで、目に見える氷の分裂と、目には見えにくい海洋への影響を結び付けられる。