トランプ氏が支持する歳出法案が12月20日、米下院で頓挫し、米国は政府機関閉鎖の瀬戸際に追い込まれた。BBCによると、数十人の共和党議員が民主党議員とともに修正された予算措置に反対した。その前日には、それ以前の案も成立に失敗していた。
当面の影響は明白だ。議会が午前0時までに合意案を可決しなければ、連邦政府の一部機関が閉鎖を始める。不要不急の業務が停止し、連邦職員への給与支払いが滞る可能性があり、政治的な責任の押し付け合いもほぼ即座に激化することになる。
法案の否決は、共和党内部の危機も明らかにしている。BBCは、多くの共和党議員がトランプ氏に反旗を翻したと伝え、先の妥協案に反対する圧力運動の中心にテクノロジー業界の億万長者イーロン・マスク氏がいたとしている。マスク氏はXで合意案を攻撃して「犯罪的」だと呼び、議員らに反対するよう促した。その後、トランプ氏と次期副大統領のJD・バンス氏は、民主党側の一部条項を削除し、予算をめぐる議論を債務上限に関する要求と結び付けた簡素化案を支持した。
この一連の経緯が重要なのは、採決が単に歳出規模だけをめぐるものではなかったことを示しているからだ。共和党連合のどの勢力が次期政権の初期の立法戦略を決めるのかも争点だった。マイク・ジョンソン下院議長は期限を前に解決策をまとめようとする立場に追い込まれたが、党の結束が目に見えて崩れつつあった。
資料は、政府閉鎖の脅威が現実的な影響を伴う理由も説明している。国境警備、病院医療、航空管制、法執行、電力網の保守といった不可欠な業務は継続されるが、多くの不要不急の業務は停止する。これには食料支援制度、一部の就学前教育への資金拠出、学生ローンの処理、食品検査、国立公園の運営が含まれる。
政治的な損害は、業務上の混乱と同じくらい重大になる可能性がある。BBCは、この対立が2週間余り後に予定される下院議長選を前に起きたと指摘しており、予算合意をまとめられなかったことでジョンソン氏の議長としての立場が弱まる可能性がある。したがって、この採決は政策上の失敗であると同時に、指導力を試すものでもあった。
より大きな背景には、米国の予算政治で繰り返されてきた特徴がある。議会はしばしば最後の瞬間まで対応を先延ばしにし、予算で合意できなければ政府機関閉鎖が起きる。資料は、2018年12月から2019年1月まで続いた前回の閉鎖が史上最長で、経済に数十億ドルの損失をもたらしたことを振り返っている。こうした歴史が、今回の期限を一層重大なものにした。
要点は、下院が予算案を否決し、政府閉鎖への時計が進み続ける中、共和党がトランプ氏、財政保守派、民主党の交渉担当者を同時に満足させる案を軸に結束できなかったということだ。その結果は単なる技術的なつまずきではなく、国全体に影響を及ぼす本格的な政治的対立となった。



