カースティ・コベントリー氏が国際オリンピック委員会(IOC)の会長に選出され、130年に及ぶ同組織の歴史で初の女性会長となるとともに、同職に就く初のアフリカ出身者となった。BBCスポーツによると、ジンバブエのスポーツ相であるコベントリー氏は木曜日の第1回投票で会長職を獲得し、トーマス・バッハ氏が6月23日に退任した後を継ぐ。
コベントリー氏の勝利は決定的だった。BBCスポーツによると、投じられた97票のうち49票を獲得し、世界陸連会長のセバスチャン・コー卿は8票だった。フアン・アントニオ・サマランチ・ジュニア氏が28票で2位となり、残る候補者は大きく引き離された。コベントリー氏が直ちに過半数の基準を超えたため、投票は1回で終了し、IOC委員からの支持の大きさを際立たせた。
この結果は、IOCの指導者像が大きく変化することも裏付けている。コベントリー氏は会長職に就く10人目の人物で、就任時には同組織史上最年少の会長となる。少なくとも今後8年間にわたってオリンピック運動を率い、会長として迎える最初の五輪は2026年2月のミラノ・コルティナ冬季大会となる。
BBCスポーツによると、コベントリー氏はこの勝利を、IOCの進む方向と多様性を受け入れる姿勢を示すものと位置付けた。受諾演説で、同氏はこの結果を並外れた瞬間だと述べ、IOC初の女性会長であると同時に、アフリカ出身初の会長となることへの誇りを表明した。また、この投票は他の人々を鼓舞し得るものであり、ガラスの天井は打ち砕かれたとも述べた。
今回の当選に先立つ選挙運動で、コベントリー氏は近代化、持続可能性、テクノロジー、アスリートの権限強化を強調した。BBCスポーツによると、同氏は女子スポーツの保護も優先課題とし、トランスジェンダー女性が女子のオリンピック競技に出場することの全面禁止を支持した。こうした立場は、組織内部の改革とオリンピック運動に対する社会の信頼の双方を目指す、より幅広い公約の一部だった。
IOCの指導部交代は、複雑な時期に行われる。コベントリー氏は、地政学的緊張、性別による出場資格を巡る議論、気候問題を巡る圧力、そして大会の意義をどう維持するかという継続的な課題に直面するオリンピック運動を引き継ぐ。BBCスポーツは、ロシアがオリンピックの舞台に復帰する可能性に加え、2028年ロサンゼルス大会を前に米国のドナルド・トランプ大統領がもたらす課題にも対処しなければならないと指摘した。
コベントリー氏の立候補を支持する人々は、その経歴を強みと捉えるだろう。同氏は五輪で2度の金メダルを獲得し、2004年と2008年の200メートル背泳ぎのタイトルを含め、ジンバブエが獲得した8個の五輪メダルのうち7個を手にしている。IOCがアスリートとしての経験を自らのアイデンティティーの中核としてますます打ち出すなか、その実績はアスリート出身会長として同氏に並外れた正統性を与えている。
一方で、コベントリー氏とジンバブエ政府との密接な関係は、国内で批判を招いてきた。BBCスポーツによると、同氏は2018年からスポーツ相を務め、ジンバブエのより広範な政治環境を巡って厳しい目を向けられてきた。それでもIOC委員は、第1回投票で選出するほどには同氏の実績を問題ないと判断したようだ。
退任するトーマス・バッハIOC会長は2013年から同組織を率いており、コベントリー氏の勝利は一つの時代の終わりと、別の時代の始まりを示す。この結果は象徴性と継続性を併せ持つ。IOCにとって歴史的な初めての出来事である一方、同組織の内部事情にすでに通じた人物の昇格でもある。次の段階では、その権限をどれほど効果的に具体的な変化へつなげられるかが評価されることになる。



