出来事の日付:2025年4月7日

欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は、欧州連合(EU)と米国の間で取引される工業製品の関税を撤廃する案を公に改めて提示し、ドナルド・トランプ大統領の政権との間で激化する紛争を交渉によって解決する道を模索した。

フォンデアライエンは、欧州委員会が工業製品を対象に双方の関税をゼロにする「ゼロ・フォー・ゼロ」の枠組みを提案しており、合意する用意を引き続き整えていると述べた。ユーロニュースによると、この提案はトランプが4月2日に関税措置を発表する前に行われ、従来の自動車に関する提案から対象が拡大されていた。したがって、4月7日の発言は初めて提案を提出したものではなく、既存の案を引き続き有効にしたものだった。

EUのマロシュ・シェフチョビチ通商担当委員は、この提案には自動車、化学製品、医薬品、ゴム・プラスチック機械が含まれ得ると述べた。ポリティコによると、米国の非農産品に対するEUの貿易加重平均関税率は1.6%だったが、米国車には10%の関税が課されていた。環大西洋貿易投資協定を通じて工業製品の関税撤廃を目指した以前の交渉は、その約10年前に頓挫していた。

トランプは、4月9日に発効予定のEUからの輸入品に対する20%の関税を発表していた。鉄鋼、アルミニウム、自動車にはそれぞれ別途25%の税率が適用される一方、医薬品、半導体、エネルギーなど複数の品目は対象外だった。ユーロニュースは、EU製品のうち3,800億ユーロ超が影響を受けると推計した。

欧州委員会にとって、交渉だけが選択肢ではなかった。フォンデアライエンは、必要ならEUは対抗措置によって利益を守ると述べ、その手段には2023年に創設されたものの一度も発動されていない反威圧措置の活用も含まれ得るとした。EUの通商相らはルクセンブルクで会合を開き、当局者らはすでに発効している米国の鉄鋼・アルミニウム関税への対応を準備した。

この紛争は金融市場を動揺させていた。ポリティコによると、欧州株は新型コロナウイルスのパンデミック開始以来、1日として最大の下落を記録した。フォンデアライエンは、米国の措置が米国企業と消費者に負担を課し、より広範な世界経済に損害を与えると警告した。

ブリュッセルは、さらに高い米国関税に直面する輸出業者が欧州へ商品を振り向ける場合の貿易転換も懸念していた。補助金を受けた低価格製品を巡ってすでに厳しい目が向けられていた中国は、特に大きな懸念材料だった。フォンデアライエンは、過去の貿易動向と比較して特定の製品や部門で急増が起きていないか監視する「輸入監視タスクフォース」の設置を発表した。

この提案は産業全体の関税撤廃を提示するもので、農業、安全基準、あらゆる貿易紛争を対象とする包括的な合意ではなかった。4月7日時点では依然として提案の段階にあり、協議によって決着に至る可能性がある一方、欧州委員会は決着しなかった場合に備えて報復手段を準備していた。