出来事の日付:2025年5月21日

NHSイングランドは、性感染症である淋病の感染リスクが高いとみなされる人々を対象に、世界初となる定期的な淋病ワクチン接種プログラムを8月初旬に開始すると発表した。

このプログラムでは、髄膜炎菌B群感染症に対して開発された既存のワクチン、4CMenBを使用する予定だった。B型髄膜炎と淋病の原因菌には十分な近縁性があり、このワクチンは淋病に対して部分的な予防効果をもたらす。英国健康安全保障庁の研究は予防効果が40%に達する可能性を示し、BBCは推定有効率を30~40%と報じた。

接種対象には、最近、複数の性的パートナーがいたか、別の性感染症にかかった経歴があるゲイおよびバイセクシュアルの男性が含まれる見込みだった。地方自治体が委託する性保健サービスの臨床医は、同程度に高いリスクがあると判断したほかの患者にも接種を提供できる。このワクチンは、すべての人を対象とするものではなかった。

NHSイングランドによると、イングランドでは2023年に8万5,000件を超える淋病の診断が記録され、記録を取り始めた1918年以降で年間最多となり、2012年の3倍に達した。このプログラムには、感染症の治療が難しくなる中、抗菌薬耐性株の拡大を抑える狙いもあった。

ワクチンは感染リスクを低下させるが、なくすわけではない。淋病は症状が出ない場合があり、感染者が自覚しないまま感染を広げる可能性がある。報告されている症状には、排尿時の痛み、分泌物、精巣または下腹部の痛みが含まれる。NHSイングランドは、未治療の感染によって目、精巣、前立腺に影響を及ぼす深刻な問題が生じることもあると述べており、このリスクはザ・ウィークも独自に指摘した。

インペリアル・カレッジ・ロンドンが主導したモデル分析は、接種率が高く、プログラムが継続された場合、4CMenBによって最大10万件の感染を防ぎ、10年間でNHSの費用を790万ポンド超削減できる可能性を示した。これらは条件付きの予測であり、保証された結果ではない。

対象となる患者が淋病ワクチンの接種に訪れた際には、必要に応じてエムポックス、A型・B型肝炎、HPVのワクチン接種も提供される予定だった。4CMenBの接種を何人が受け入れるのか、予防効果がどの程度持続するのか、追加接種が必要になるのかなど、重要な不確実性は残っていた。

したがって、8月の導入は公衆衛生上初の取り組みとなるが、感染を完全に防ぐワクチンではない。期待される価値は、最もリスクの高い人々の感染を減らすとともに、過去最多の診断件数と薬剤耐性による圧力を緩和することにあった。