2025-06-11
ジェットスター・アジアは20年以上にわたる運航を経て、7月末で閉鎖される見通しだ。カンタス航空は、供給業者の価格上昇、高額な空港使用料、域内での競争激化によってコスト基盤が圧迫されたことを反映した措置だとしている。
シンガポールを拠点とするこの格安航空会社は、ウェストブルック・インベストメンツが51%、カンタス航空が49%を所有しており、今後7週間かけて運航を段階的に縮小した後、7月31日に全便を停止する。500人以上の従業員が解雇されるが、カンタス航空は、対象となる従業員には退職手当を支給し、業界内での新たな職探しも支援すると述べた。
今回の閉鎖が、オーストラリアのジェットスター航空やジェットスター・ジャパンに影響を及ぼすとは見込まれていない。カンタス航空は、閉鎖によって輸送力と資本をグループのほかのネットワークに振り向けるとしており、これには機材の更新や、オーストラリアとニュージーランドでの航空機13機の再配置が含まれる。同社はまた、この決定によって5億豪ドルが捻出され、機材投資に充てられると述べた。
乗客については、欠航便の予約代金を全額払い戻すと同社は説明した。閉鎖日以降の便を予約している顧客には連絡があり、一部はカンタス・グループの別便に振り替えられる可能性がある。旅行代理店や別の航空会社を通じて予約した旅行者には、それぞれの事業者に直接連絡するよう案内している。
ジェットスター・アジアは、カンタス航空が急成長するアジアの格安旅行市場への足掛かりを築こうとする中、2004年に設立された。この戦略は域内で格安航空便を利用できる範囲の拡大に寄与したが、同社はエアアジアやスクートなどの競合からますます圧力を受けるようになった。カンタス航空によると、ジェットスター・アジアの供給業者コストは最大200%上昇し、事業の採算性を大きく変化させた。
今回の閉鎖は、グループのアジア向け格安航空モデルの多くが、現在ではシンガポールではなくオーストラリアに置かれていることも浮き彫りにする。カンタス航空はオーストラリアからアジア各地へのジェットスター・ブランドの便を引き続き運航しており、これらの路線は維持されるとしている。同社が伝えようとしているのは、シンガポールの航空会社は構造的に維持が難しくなった一方、より広範なジェットスターのネットワークには依然として成長の余地があるということだ。
この決定はまた、ジェットスター・アジアが今会計年度に3,500万豪ドルの損失を計上すると見込まれる中で下された。この損失にコスト圧力と厳しい競争環境が重なり、カンタス航空が継続的な支援を正当化できると考える限界を超えたとみられる。
シンガポールの航空市場にとって、今回の閉鎖は、この都市国家で最も早く設立され、最もよく知られた格安航空会社の一つが姿を消すことを意味する。カンタス航空にとっては、長年続けてきた地域戦略からの大幅な撤退だが、同社は現在、グループのほかの事業を強化するために必要な措置だとしている。



