エクアドル、ギャング指導者フィトを米国へ引き渡し
AP通信によると、エクアドルは2025年7月20日、犯罪組織ロス・チョネロスの指導者ホセ・アドルフォ・マシアス・ビジャマールを米国へ引き渡し、同国で最も悪名高いギャング関係者の一人を米国の司法制度に委ねた。この措置は、昨年のエクアドルの刑務所からの脱獄と、6月下旬の再拘束を受けたものだった。
マシアスはフィトという通称でよく知られている。AP通信の報道によると、引き渡し手続きの一環として、警察と軍の警護下でラ・ロカ拘置所から移送された。エクアドルの刑務所当局が公開した写真には、Tシャツと短パン姿で、防弾チョッキとヘルメットを着用したマシアスが写っていた。これは、移送が通常の身柄引き渡しではなく、厳重な警備を伴う作戦として扱われたことを視覚的に印象づけるものだった。
この事件が重要なのは、米国がすでに、数千ポンドのコカインを同国へ持ち込んだ罪でマシアスを起訴しているからだ。4月にニューヨークで提出された起訴状によると、ロス・チョネロスは銃器、弾薬、賄賂、殺し屋を利用して事業を運営していた。同組織はさらに、米国内の供給業者を利用して武器を購入し、エクアドルへ密輸しており、犯罪の供給経路が双方向に機能していたことを示している。
マシアスは、麻薬密売、組織犯罪、殺人の罪でエクアドルにおいて禁錮34年の刑に服していた際、グアヤキルの刑務所から脱走した。その約1年半後、同国中央部の沿岸地域で再拘束された。AP通信の報道によると、逮捕後、米国はマシアスの権利を尊重する保証を提示する文書を送り、これが引き渡し決定を可能にする一助となった。
今回の移送は、エクアドル国内でも象徴的な意味を持つ。刑務所当局によると、マシアスはエクアドル国内から米国へ引き渡された初のエクアドル人だ。刑務所、賄賂、武装暴力を利用して影響力を維持するギャングから支配権を取り戻そうと、長年にわたって取り組んできた同国にとって、これは注目すべき変化だ。また報道によると、マシアスは信奉者の間でカルト的人気を築いており、2023年には武装した男たちを従えて「エクアドル国民」に向けた動画にも登場した。
このギャングの活動範囲はエクアドルに限られていなかった。起訴状によると、コカインはメキシコの麻薬カルテルの支援を受けて米国に運び込まれる一方、ロス・チョネロスは米国内で購入した銃器と弾薬を使い、エクアドル国内で武装していた。こうした密売網は、今回の引き渡しが両国から大きな注目を集めた理由を物語っている。それは一人の男だけの問題ではなく、刑務所、港、街頭、法廷を結ぶネットワークに関するものだった。
マシアスは月曜日にブルックリンの連邦裁判所へ出廷する見込みで、弁護士によれば無罪を主張する予定だ。その後は、まだ決まっていない刑務所に収容される。AP通信の報道は裁判の結果を予測していないが、次の段階がエクアドルの拘禁制度ではなく、米国の司法制度の下で進むことを示している。
現時点で確認された事実は明白だ。ギャングの指導者が脱獄し、再拘束され、その後、エクアドル国内から米国へ引き渡された初のエクアドル人となった。引き渡しそのものがこのニュースの中心だが、ロス・チョネロスとのより広範な闘いは、依然として終結には程遠い。



