# ブラジル裁判所、人種差別発言でボルソナロ氏と政府に賠償命令
出来事の日付:2025年9月16日
ブラジルの州控訴裁判所は、人種差別的だったと裁判官が認定した発言をめぐり、ジャイル・ボルソナロ前大統領と連邦政府に対し、集団的精神的損害の賠償金としてそれぞれ100万レアルを支払うよう命じた。
事件では、ボルソナロ氏が在任中の2021年、アフロヘアの黒人支持者に対して行った発言が焦点となった。裁判所の説明によると、ボルソナロ氏は男性の髪を「ゴキブリの繁殖場」に例え、シラミがいるとも示唆した。裁判官らは、こうした発言は無害な冗談ではなく、「娯楽的人種差別」と呼ぶ行為に当たると判断した。
判決は南部リオグランデ・ド・スル州の連邦裁判所が下した。裁判所は判決理由で、この発言は黒人の髪を汚れや嫌悪感を引き起こす虫と結び付け、黒人の尊厳を傷つけ、劣等性の固定観念を強化したと述べた。裁判官の一人、ロジェル・ラウプ・リオス氏は、現職大統領による発言だったことが、その深刻さを増したと述べた。
ボルソナロ氏の弁護士らは、人種的な侮辱を与える意図はなかったと主張し、支持者本人が不快には感じなかったと公に述べていた点を指摘した。裁判所はこの抗弁を退け、発言は個人的な冗談の域を超えていたと述べた。裁判官らはまた、2021年に大統領府外で支持者らと行ったライブ配信中の3件の別々の発言を挙げ、問題の発言がより広範なパターンの一部だったことも明確にした。
この判決が注目されるのは、2022年の選挙結果を覆すためのクーデター未遂を主導したとして、ボルソナロ氏が別の事件で禁錮27年3カ月を言い渡されてから1週間足らずで出されたためだ。この有罪判決は人種差別事件の一部ではなかったが、前大統領に増大する法的圧力を一段と強めている。
ボルソナロ氏と併せて、ブラジル政府にも賠償金の支払いが命じられた。金額は検察側が求めていた1,000万レアルを下回ったが、それでもこの事件は、発言が差別的だったとの公的判断に司法上の効力を与える。双方とも今後、上訴する可能性がある。
ガーディアンの報道によると、ボルソナロ氏はクーデター事件を担当する最高裁判事らを威圧しようとした疑惑に関連する別件で、引き続きブラジリアで自宅軟禁下にある。裁判所の命令によりソーシャルメディアの利用を禁じられているため、同氏は人種差別をめぐる判決についてコメントしていない。
この判断は、ブラジルの裁判所がボルソナロ氏の公の場での言葉を、孤立した政治的挑発ではなく、法的・社会的な結果を伴う行為として扱っていることを浮き彫りにする。また、前大統領と司法当局とのより広範な対立に新たな側面を加えるものでもある。



