2025年10月26日、イスラエルの攻撃によりレバノン南部と東部で3人が死亡し、国連平和維持部隊の巡回部隊付近で別のドローン事件が起きたことで、国境地帯の停戦が着実に脆弱化しているとの懸念が改めて高まった。
レバノン保健省によると、東部バールベック地域で2人、南部ナクーラで1人が死亡した。当局は当初、死者を2人と発表したが、別の攻撃を受けて人数を修正した。国営通信は、バールベックのアルハフィールへの攻撃でシリア人1人が死亡者に含まれていたとし、南部の被害者の1人はナクーラで死亡したと報じた。
イスラエルは、攻撃の標的はヒズボラのメンバーだったとしている。イスラエル軍は、シリアからレバノンへの武器の購入・移送を行い、ヒズボラの強化に寄与した人物だとして、レバノン東部でアリ・フセイン・アルムサウィ氏を殺害したと発表した。また、ナクーラへの攻撃で、ラス・ビヤダのヒズボラ現地代表アベド・マフムード・アルサイード氏を殺害したと名指しした。ヒズボラはこれらの死亡を直ちには確認せず、軍の主張に対する同組織からの公の反応はなかった。
数時間後、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は、イスラエルのドローンがカフルキラ近郊で同部隊の巡回部隊近くに手榴弾を投下し、その後、イスラエルの戦車が1発を発射したと発表した。平和維持要員にけがはなく、国連の資産にも損害はなかった。UNIFILは、この攻撃は国連安全保障理事会決議1701とレバノンの主権に違反しているとし、南部で任務を遂行する平和維持要員の安全を軽視していることを示すものだと警告した。
この事件は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が、イスラエルは自国を守るために誰かの承認を求めることはないと述べた後に起きた。また、レバノンで繰り返される攻撃により、民間人の被害が増え、インフラや住宅、環境、農業地帯に損害が生じていると国連が先週警告した後でもあった。2024年11月の停戦条件では、イスラエルは2025年1月までにレバノン南部から撤退することになっていたが、イスラエル軍は戦略上重要とみなす国境の5カ所の拠点を今も保持している。
書面上の停戦と現地の現実との隔たりにより、国境はほぼ絶え間ない緊張状態に置かれている。ヒズボラがガザへの連帯を示してイスラエルへのロケット弾発射を始めた2023年10月に開始された戦闘では、翌年11月に停戦が成立するまでに4,000人以上が死亡し、約1万7,000人が負傷した。イスラエルはほぼ毎日攻撃を続けており、米国とイスラエルが支持するヒズボラ武装解除計画を同組織とその同盟勢力が拒否していることで、停戦にはさらに負担がかかっている。
情報源となった資料が描き出すのは、沈静化へ向かうというより、管理されたエスカレーションへ向かっている紛争だ。一方にはヒズボラのインフラや要員に関するイスラエルの主張があり、他方にはレバノンでの死者、国連の警告、そして停戦ラインが繰り返し試されていると警告する平和維持活動がある。
背景にあるのは、停戦発効後も実際には正常な状態に戻ったことのない国境だ。イスラエルは今も、ヒズボラの再武装を防ぐために攻撃を続けなければならないとしている一方、レバノン当局者は、攻撃が民間人を殺害し続け、停戦そのものを損なっていると主張している。UNIFILが巡回部隊への直接的な圧力を報告するに至り、平和維持の緩衝帯でさえ、ますます危険にさらされているように見える。



