大会日:2025年11月14日。 フランスのティモティ・ルビノーが、ソルトレークシティーで開催されたワールドカップで、スピードスケート男子5000メートルの世界新記録となる6分00秒23を樹立した。29歳のルビノーは、スウェーデンのニルス・ファンデルプールが持つ従来記録6分01秒56を1秒33更新し、より有力な記録更新候補とみられていた複数の選手が出場したレースを制した。

ルビノーはそれまで、5000メートルのワールドカップでメダルを獲得したことがなかった。レース後、自身の目標は6分10秒を切ることで、世界記録はほかの誰かが更新するかもしれないと予想していたと語った。この滑りで同種目史上初の6分切りに迫ったが、その大台には0秒23届かなかった。

フランス人のルビノーは力強く滑り出し、3キロを過ぎても27秒台のラップを刻み続けた。終盤に失速するどころか、十分なスピードを維持し、ファンデルプールの記録を約1秒半上回ってフィニッシュした。同走したオランダの39歳のベテラン、ヨリト・ベルフスマは、自身111回目のワールドカップ出場で6分10秒66を記録し、8位だった。

ルビノーが滑る直前には、チェコの10代選手メトジェイ・イーレクが世界記録のペースに挑んでいた。19歳のイーレクは最初の3キロまで世界記録を上回るペースだったが、その後は減速し、6分02秒78で2位に入った。このタイムは自身の従来の自己ベストを約10秒更新するものだった。ノルウェーのサンデル・エイトレムはノルウェー新記録となる6分03秒38で3位に入った。

イタリアのダビデ・ギオットは、自身とエイトレム、イーレク、ケーシー・ドーソンを記録更新の可能性がある選手として公に挙げていたが、6位に終わった。その候補にルビノーは含まれていなかった。オランダ勢最高はクリス・ハイジンガで、6分07秒32の5位。オランダ王者マルセル・ボスカーは6分15秒48で14位だった。

この結果が驚きを呼んだ理由は、単にタイムだけではない。ルビノーは5000メートルのワールドカップで表彰台に立ったことがないまま出場し、実績ある長距離のスペシャリストや、すでに記録への挑戦を表明していた選手たちがそろう中で勝利した。イーレクの挑戦が失速した区間でもペースを維持し、野心的なレースを歴史に残るパフォーマンスへと結実させた。

ソルトレークシティーで行われたほかの種目では、米国のジョーダン・ストルツが1000メートルを1分05秒66で制し、出場者で唯一1分06秒を切った。ダミアン・ジュレクが2位、イェニング・デブーが3位だった。これらの結果はルビノーの記録とは別のものだが、会場が高速記録の出やすいコンディションだったことを際立たせた。5000メートルについては、公式タイム、従来の基準記録、順位を証拠が明確に裏付けている一方、この記録がどれほど長く維持されるかを予測する根拠はない。最終的にルビノーはイーレクに2秒55、エイトレムに3秒15の差をつけた。それ自体が大幅な自己記録または国内記録となった好成績同士の間では、異例の大差だった。