# ティヌブ氏、治安非常事態を宣言 ナイジェリアが警察官採用を拡大

ナイジェリアのボラ・ティヌブ大統領は、一連の殺害・誘拐事件を受けて全国的な治安非常事態を宣言し、警察に2万人の追加採用を命じるとともに、国内各地の治安悪化に対する政府の対応を拡大した。

TRTワールド経由でAFPが報じたこの発表により、ティヌブ氏が以前承認した警察官3万人の採用に加え、採用予定数は5万人へ引き上げられる。同氏は、脅威の規模を踏まえれば、特に攻撃が繰り返されている地域で、より多くの人員を現場に配置する必要があるため、新たな採用活動が不可欠だと述べた。

ティヌブ氏はまた、警察が全国青年奉仕団のキャンプを訓練施設として使用することを許可し、新規採用者を迅速に養成できるようにした。さらに、要人警護任務から外される警察官に短期集中訓練を受けさせ、治安上の課題を抱える地域に再配備できるよう指示した。

大統領の対応は警察だけにとどまらなかった。同氏は国家保安局に対し、森林地帯で活動するテロリストの掃討を支援するため、訓練を受けた森林警備隊員を配備するよう指示した。また、必要に応じて各州が州警察を設置できるよう、国民議会に法律の見直しを求めた。声明はさらに、地方当局と宗教機関にも、自らの治安対策を改善するよう呼びかけた。

今回の非常事態宣言は、先週ニジェール州のカトリック系学校から300人を超える児童が拉致された事件を含め、ナイジェリア全土で強い恐怖が広がった時期を受けて出された。AFPは、政府の表現には、相次ぐ攻撃に動揺する国民を安心させる一方、既存の治安体制が逼迫していることも示そうとする姿勢が反映されていると報じた。

ティヌブ氏は現状を国家的な試練と位置付け、国民にパニックに屈しないよう呼びかけた。同氏は、不審な行動を通報して治安機関に協力するよう市民に促し、国全体で対応しなければならないと述べた。

今回の政策転換が重要なのは、約束された採用人数だけが理由ではない。通常の採用サイクルより迅速に進めるため、政府が臨時の訓練施設や再配備措置を利用する用意があることを示しているからだ。これは緊急性の表れであると同時に、ナイジェリアの治安機構がいかに限界まで逼迫しているかを示すものでもある。

この声明によって暴力が直ちに解決されたわけではない。しかし、大規模な採用目標と新たな配備規則を用い、政府がこの危機を日常的な警察活動上の問題ではなく非常事態として扱っていることを示すことで、政権が象徴的な姿勢と人員増強を組み合わせようとしていることは分かる。

非常事態宣言は、標準的な採用過程で可能となる以上の速さで行動する政治的な余地をティヌブ氏に与える。また、学校や地域社会を揺るがした一連の誘拐事件を受け、目に見える行動によって信頼を回復することに政権が賭けていることも示している。追加の警察官と再編された配備によって十分な速さで治安を改善できるかは依然不明だが、政府がこの危機を、単なる約束ではなく即時の人員投入を必要とするものとして明確に扱っている。

地方機関に治安改善を求めた大統領の呼びかけは、責任の範囲を連邦機関以外にも広げている。この点は、ナイジェリアほど広大な国では重要であり、地域レベルの連携次第で、誘拐を予防できるか、発生後に対応するだけになるかが決まり得る。したがってティヌブ氏の声明は、目に見える連邦政府の行動と、州、地域社会、宗教関係者に対して治安を共通の責務として扱うよう求める訴えを組み合わせたものとなっている。