スペイン最高裁判所は、ペドロ・サンチェス首相の政権に新たな圧力をかけている汚職捜査の一環として、元運輸相ホセ・ルイス・アバロス氏と元顧問コルド・ガルシア氏を保釈なしで勾留するよう命じた。ガルフ・タイムズが掲載したAFPの報道によると、裁判所は両氏に「極めて高い」逃亡の恐れがあると判断し、両氏に対して「犯罪性を示す合理的な多数の兆候」があると述べた。
疑惑の中心は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中に衛生用品をめぐって発注された公共契約にある。報道によると、アバロス氏、ガルシア氏、社会労働党の元幹部サントス・セルダン氏は、これらの発注に関連するリベートを受け取った疑いが持たれている。検察はアバロス氏に禁錮24年、ガルシア氏に同19年6月を求刑したとされ、事件の重大さと、贈収賄および横領疑惑の規模を浮き彫りにしている。
政治的な重要性は、刑事事件としての重要性に劣らない。アバロス氏はかつてサンチェス氏の側近で、2018年の首相就任を後押しした一方、セルダン氏は以前、社会労働党の組織書記という要職に就いていた。スペインの保守系国民党が汚職事件で有罪判決を受けた後、より清廉な政権運営を示すはずだった少数派連立政権は、この不祥事ですでに動揺している。
裁判所の措置は、数カ月にわたり厳しさを増してきた監視の後にもたらされた。セルダン氏は先週釈放されるまで約5カ月間収監されていた。また報道によると、この捜査は、サンチェス氏の妻と弟が関係する別々の捜査を含め、首相周辺を取り巻く複数の汚職事件の一つだ。サンチェス氏は党資金に不正はないと否定し、すべての支出は記録され、計上され、監査を受けていると述べている。
現時点で確認された核心は明快だ。スペインの最高裁はアバロス、ガルシア両氏を保釈なしで勾留し、事件はパンデミック期の調達をめぐるリベート疑惑に関係し、政治的な余波は深刻化し続けている。法的手続きには数カ月かかる可能性があるが、当面の結果は明らかだ。汚職捜査として始まった不祥事は、脆弱な政権の持続力を試す事態となった。
この事件は、スペインの与党陣営への信頼を弱めてきた、より広範な政治的パターンの中にも位置付けられる。報道によると、サンチェス氏の妻と弟を含め、同氏の周辺人物が複数の汚職捜査の対象となってきた。たとえそれらが別々の事件であっても、疑惑の積み重なりは、アバロス氏の勾留命令がなぜ連立政権の強靱性と、政権が会計を適正に管理してきたというサンチェス氏の主張を試すものと受け止められているのかを説明する一助となる。
実務上、保釈なしの公判前勾留は、関係者全員にとって事態の重大性を高める。これは、検察が公判を準備する間、被告らの自由を制限し、捜査への協力、司法取引の協議、または追加証拠を求める圧力を強め得る。裁判所が「極めて高い」逃亡の恐れがあると認定したことは、より緩やかな措置で対応するには事件が重大すぎると判断したことを示唆している。
サンチェス氏にとって政治的なタイミングが悪いのは、少数与党政権の維持になお努めている最中に裁判所の措置が下されたためだ。たとえ内閣自体が裁かれているわけではなくても、この事件は反対派に明確な攻撃材料を与える。旧来の側近らを取り巻く不祥事は、今や個別の事件として扱うことが不可能になりつつある、というものだ。



