インドネシアの災害対策当局は、スマトラ島で発生した洪水と地滑りによる死者が金曜日までに174人に増え、79人が依然として行方不明となり、数千世帯が自宅からの避難を余儀なくされたと発表した。最新の数字は、数日間にわたる激しいモンスーン雨とインドネシア西部を襲った熱帯低気圧の影響により、国内で最も人口の多い島の一つに広がった災害の規模を示している。
国家防災庁のスハリヤント長官は、死者が最も多いのは北スマトラ州で、116人が死亡し、42人の捜索が続いていると述べた。また、アチェ州では35人、西スマトラ州では23人が死亡したという。当局によると、島内の一部地域は依然として孤立しており、場所によっては通信が途絶え、道路も地滑りのがれきで塞がれている。このため救助隊の活動が遅れ、被害の全容確認も難しくなっている。
22人が死亡したパダン・パリアマンでは、洪水の水位が少なくとも1メートルに達し、金曜日の時点でも捜索隊が一部住民のもとへ到達できていなかった。スマトラ島北部のバタン・トルでは、救助隊が引き取り手のない7人の遺体を集団墓地に埋葬した。遺体はトラックから降ろされ、黒いビニールに包まれて埋葬された。この痛ましい光景は、災害がいかに急速に地域の対応能力を上回ったか、また犠牲者の身元確認とアクセス経路の確保を担う地元当局に、なおどれほど大きな負担がかかっているかを物語っている。
当局によると、インドネシアでは被災地区へ支援物資と救助要員を空輸する一方、電力の復旧と道路の再開に向けた作業を続けている。住民らは急速に増水する中を移動しようとした状況を語っており、西スマトラ州のある女性は、夫がいる自宅へ戻ろうとした際、洪水が腰まで達し、その後は胸の高さまで上がったと話した。こうした証言は、日常的な移動がいかに急速に命懸けの行動へ変わったかを浮き彫りにしている。
この災害は、東南アジア全域を襲っている広範な悪天候の一部である。タイは南部8県の洪水で145人が死亡したと発表し、マレーシアでは熱帯低気圧セニャールが弱まった後も、2人の死亡が確認され、避難が続いた。スリランカからの別の報道では、同国を襲ったサイクロンで少なくとも56人が死亡したとされ、一つの気象パターンが複数の国で同時に緊急事態を引き起こし得ることを示している。
気象専門家と災害当局は、この洪水を、激しいモンスーン雨が続いたことと、地域を横断した熱帯低気圧の影響に関連付けている。その実務上の帰結として、対応状況は地域ごとにまだら模様となっている。一部の地区には空輸でしか到達できず、別の地区はがれきや滞留する水によって依然として孤立している。住民にとってこれは、道路を先に再開できるかどうかに応じて、食料、医療、電力復旧がそれぞれ異なる時間軸で進むことを意味する。



