出来事の日付:2025-12-04
南部暫定評議会(STC)は、イエメン東端の国境地域マフラ県を掌握したと発表した。この動きは分離独立派組織の勢力範囲を拡大し、反フーシ派同盟をさらに複雑にする。
アル・アラビー・アル・ジャディードのアラビア語報道によると、地元の軍司令官らが主要拠点を引き渡した後、STC部隊は一夜のうちに戦闘なしで同県を掌握した。報道によれば、同組織は軍司令部や保安検問所に加え、県都アル・ガイダの大統領宮殿とニシュトゥン港の警備を担うようになった。
マフラが重要なのは、オマーンとの国境に位置し、重要な道路、港、検問所があるためだ。同県はイエメンの前線地域と比べて長らく比較的平穏だったため、そこでの支配権移行は同国の軍事的地理における重大な変化を意味する。
報道によると、引き渡しはアル・ガイダ方面軍司令官や憲兵隊長を含む地元司令官らとの合意を受けて行われた。同紙が引用した情報筋によれば、検問所と基地の移管には北部諸県出身の兵士の撤収も含まれており、軍事面だけでなく、明確に政治的な再編であることを示唆している。
STCは形式上、反フーシ派陣営の一員だが、独立した南部国家の樹立を求めている。そのため、同組織による支配地域の拡大は単なる戦場の出来事ではない。イエメンの将来の国の形に関する意思表示でもある。マフラを掌握することで、同組織は通常最も強固な地盤としてきた南西部を越えて影響力を拡大することになる。
報道によると、地元軍指導部は、ハドラマウトから到着するSTC部隊を妨害しないよう命じた。これが正確であれば、通常の攻撃ではなく、黙認または交渉による移管だったことを示す。また、同県の支配権が、多くの観測筋の予想よりも速く移ったことも示唆する。
記事の抜粋には、イエメン政府、オマーン、フーシ派からの反応は示されていない。しかし、この動きが長い海岸線とオマーンへ通じる2カ所の越境地点を持つ国境県の状況を変え、STCによる敏感な回廊への支配を強めることは明確にしている。
イエメンにとって、その重要性は変化の積み重ねにある。新たに別の県の支配権が移ったことは、同国がフーシ派、承認された政府、その他の武装勢力の間で分断されたままでも、紛争が新たな国内境界線を生み出し続けていることを示している。したがって、STCの声明は単に一つの県に関するものではない。次に誰が南部イエメンの地図を定めるのかに関わるものだ。



