当局によると、熱帯暴風雨ペーニャがフィリピン南部を横断し、少なくとも8人が死亡、2万8,000人を超える住民が避難し、浸水した村々では人々が取り残された。
暴風雨は木曜遅く、太平洋側からスリガオ・デル・スル州に上陸し、洪水と地滑りを引き起こして南部各地の地域社会に被害を与えた。同国の気象機関によると、金曜までに熱帯低気圧へと勢力を弱め、最後に確認された位置はセブ島沖で、最大風速は毎時55キロ、最大瞬間風速は同75キロだった。
民間防衛局のアントニオ・スガロル地域局長によると、死者には、南部カガヤン・デ・オロ市の採石場地区で地滑りが掘っ立て小屋を直撃して死亡した夫婦と子ども2人が含まれる。民間防衛局によると、ほかに南部イリガン市で3人が洪水により溺死し、北アグサン州でも村民1人が溺死した。
AP通信の報道は、イリガンでの切迫した救助状況についても伝えた。複数の家族の周囲で水位が上昇する中、住民が浸水した住宅の2階からラジオ局に電話をかけ、救助を求めたという。スガロル氏は、救助隊が現場に向かっており、マハヤハイ村とトゥボッド村ではほかの家族も避難していると述べた。
2万8,000人を超える村民が避難し、その大半が南部および中部の各州にある緊急避難所へ移った。多くの地域で授業が休止され、フィリピン沿岸警備隊によると、フェリーと貨物船の荒れた海への出航が停止されたため、78の港で乗客と貨物関係者計7,400人以上が足止めされた。
報道によると、この暴風雨は現地でバスヤンと命名され、雨雲と強風の範囲は幅約660キロに及んだ。政府の気象予報官ロバート・バドリナ氏は、通常フィリピン諸島に影響する暴風雨が最も少なくなる夏季より前に到来したと述べた。
AP通信の報道によると、ペーニャは中部の島しょ州を北西へ進みながら、さらに勢力を弱めると予想されていた。この予報は、洪水や避難した家族、交通の混乱が広がり続ける中でも、暴風雨による差し迫った危険が弱まる可能性を示している点で重要だ。
フィリピンにとって気象災害は珍しくない。AP通信の報道は、同国が毎年約20個の台風や暴風雨に襲われ、地震や火山活動にもさらされていると指摘する。ペーニャの影響も、一つの暴風雨が急速に人道・物流上の危機へと発展し得る、災害が繰り返されるという、より広範なパターンに沿ったものだ。
死者、避難民、足止めされた旅行者が同時に発生したことは、熱帯低気圧が地域の対応能力をいかに急速に圧倒し得るかを示している。暴風雨が弱まる中でも、その影響は避難所、利用が妨げられた港、被害を受けた地区に残っていた。
当局にとって、当面の課題はもはや暴風雨の進路を追跡することだけではない。避難者の状況を把握し、洪水や地滑りで取り残された人々のもとへ到達し、異常気象に極めてさらされやすい島々を結ぶ交通網を復旧することだ。
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