ブルガリアの新首相に任命されたアンドレイ・ギュロフ氏は、4月に再び選挙を控える同国が、揺るぎない親欧米路線を維持すると議会で述べた。
AP通信によると、ギュロフ氏は国民議会で自身と閣僚が就任宣誓を行った後に演説した。ブルガリアの親欧米志向を中核的な価値であり戦略的な責務だと位置付け、欧州連合(EU)および北大西洋条約機構(NATO)の同盟国と緊密に連携すると述べた。
ギュロフ氏はまた、ウクライナで永続的かつ公正な和平を実現するための取り組みをブルガリアが支援すると述べた。この方針は、国内政治が依然として不安定ななかでも、暫定政権が戦争を巡る欧州政策の主流に明確に沿うことを意味する。
新首相は50歳の経済学者で、2023年からブルガリア中央銀行の副総裁を務めていた。国会議員や、改革派「変革を続ける」の議会会派代表も務めた。こうした経歴は、同氏が実務家かつ改革派であることを示しており、選挙と安定に重点を置く暫定的な役割で役立つ可能性がある。
今回の任命は、中道右派GERBが率いた前連立政権の崩壊を受けたものだ。同政権は、汚職や不公正との認識に対する怒りを発端とする全国的な抗議デモを受け、2025年末に総辞職した。AP通信によると、この崩壊によって、2021年4月以降で8回目となる新たな選挙への道が開かれた。
これほど頻繁に選挙が行われていることは、慢性的な不安定さを示している。また、新たな暫定首相が直ちに取り組むべき課題に、公正で透明な選挙の確保と、政治的不確実性によって損なわれた諸制度への国民の信頼回復が含まれる理由でもある。ギュロフ氏はブルガリア国民に対し、4月19日に投票所へ足を運び、自らの票が他者の利益に奉仕する道具へと変えられるのを許さないよう呼びかけた。
AP通信の報道によると、アナリストらは、次回選挙で民族主義勢力や親ロシア勢力の議席数が増える可能性があるとみている。その可能性は、選挙が国内統治だけでなく、ブルガリアのより広範な地政学的方向性にも影響を及ぼし得ることを示しており、ギュロフ氏による親欧米のメッセージに一層の緊急性を与えている。
同氏はまた、票の買収を巡る度重なる懸念や選挙結果が不正操作されたとの疑念にも言及し、市民としての成熟と違反を一切容認しない姿勢を求めた。この強調は、政策の目新しさではなく選挙の公正性こそが、政府の信頼性を直ちに試す試金石になりそうだということを示している。
現時点で重要な事実は、就任宣誓、ブルガリアの欧米陣営との連携の再確認、暫定政権の任務、そして今回の任命を必要にした政治危機である。より大きな課題は、この政権が、近年の政治を特徴付けてきた不安定さを深刻化させず、国を新たな選挙へと導けるかどうかだ。
「暫定」という位置付けは、ギュロフ政権が、抜本的な新政策よりも、選挙のための安定した枠組みを築けるかどうかで評価されることを意味する。その意味で、同氏の親欧米メッセージは安心の材料であると同時に警告でもある。ブルガリアの同盟国には安心を与え、より不安定で予測しにくい方向を好むかもしれない国内勢力には警告を発するものだ。
したがってギュロフ氏の任務は、一部は手続き的で、一部は政治的なものとなる。有権者が受け入れられる形で選挙が行われるまで、国家の安定を維持することだ。それができれば、暫定政権の期間は、混乱で傷ついたブルガリアの政治日程を立て直す一助となる可能性がある。



