イランの外相は、ホルムズ海峡に入る船舶は同海峡を通航できるものの、イラン海軍に協力しなければならないと述べた。これと同時に、アラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ港付近で船舶が拿捕され、イラン領海に向けて連行されたとの報道が浮上した。
提供されたガーディアン紙の報道は、アッバス・アラグチ外相の発言として、海峡は商船に開かれているが、船舶はイラン海軍に協力しなければならないと伝えている。アラグチ氏はBRICS会合のためインドを訪問中にこの発言をし、イランは「無敵」だとも主張したうえで、地域の不安定化はすべての当事者にとって共倒れの結果になると述べた。
この発言は、緊迫し、極めて異例な海運状況の中で行われた。英国海上貿易オペレーション機関(UKMTO)は、海峡南側の入り口に近いフジャイラ付近に停泊していた船が「権限のない者」に拿捕されたと述べた。報道によると、その後、船はイラン領海に向けて連行されたが、資料は船名を明らかにしておらず、誰が拿捕を実行したかも確認していない。
こうした不確実性が重要なのは、ホルムズ海峡が世界で最も影響の大きい海上交通の要衝の一つだからだ。報道によると、イランは米国とイスラエルによる爆撃作戦が始まって以来、海峡をほぼ閉鎖しており、数千隻の船舶が立ち往生したままとなっている。そのような状況では、拿捕や通航規則の変更はいずれも、より広範な外交・通商上の対立へと急速にエスカレートしかねない。
したがって、アラグチ氏の発言は正当化であると同時に警告でもある。商船はイラン軍に協力する場合にのみ海峡に入れると述べることで、世界の海上輸送による石油・ガスの大きな割合が通る水路の交通に対し、新たな事実上の規則を主張している。報道によると、イランは中国とも合意に達し、中国向けの一部の石油タンカーの通航を認めている。これは、現在の海運アクセスが通常の航海手続きと同程度に政治的立場にも左右される可能性を示している。
記事はまた、国連安全保障理事会の新たな決議が協議されており、封鎖を非難する草案を110カ国以上が共同提案していると記している。この決議は、船舶への攻撃の停止、機雷の撤去、機雷の設置場所の開示、人道回廊への協力をイランに迫ることを目指している。ただしロシアは、そもそもの米国とイスラエルによる攻撃を非難していないため、不均衡だとみなしている。
資料は、イランが主張する通航権限の完全な法的根拠を明らかにしておらず、船舶の身元や状態について独立した確認も示していない。しかし、海運会社、湾岸諸国、世界市場のすべてが規則を把握しようとしている時期に、テヘランが通航条件を公然と再定義しようとしていることは示している。
海運会社にとってメッセージは明白だ。ホルムズ海峡の通航は依然として可能かもしれないが、もはや単なる航海上の問題ではない。現在は、規則の順守、政治的リスク、直接介入の可能性が関わっている。
報道では、フジャイラ近海での拿捕が組織的な政策の一環だったのか、単発の事件だったのかは未解明のままだ。明らかなのは、イラン当局者が、湾岸地域をはるかに越えて安定性が重要となる水路への支配を主張するために、この状況を利用していることだ。実務的には、海峡に入るすべての船が今や、武力、アクセス、主権をめぐるはるかに大きな紛争の一部になったことを意味する。



