イランのアッバス・アラグチ外相は、歴史的出来事の日付である2026年6月3日の時点で、中東戦争終結に向けた交渉には具体的な進展がなかったと述べた。この評価は、週末にも合意が成立する可能性があるとしたドナルド・トランプ米大統領の主張と対照的だった。4月8日に成立した停戦が、米国とイランによる新たな攻撃によって試されるなかでの発言だった。

アラグチ氏は、ワシントンとの連絡経路は開かれたままで、ベイルートへの攻撃停止をめぐってメッセージが交わされたと述べた。同氏は、イスラエルがヒズボラに対する作戦中にレバノンの首都を攻撃すれば、全面戦争が再開すると警告し、イラン軍は報復としてイスラエルを攻撃する準備ができていると述べた。この発言は、テヘランが米・イラン協議をレバノン紛争と結び付けていることを示した。

トランプ氏は、レバノンをめぐる交渉を米・イラン紛争から切り離したいと述べた。同氏は記者団に対し、協議は順調に進んでいると聞いていると語った。双方とも合意文書を発表しておらず、公の発言からは、ワシントンの楽観論と、外交が行き詰まっているとするテヘランの説明との間に大きな隔たりが残っていることが示された。

対立が表面化するなか、暴力も再燃した。クウェート当局者によると、イランの無人機がクウェート国際空港の旅客ターミナルに着弾し、1人が死亡、63人が負傷した。イラン革命防衛隊は空港への攻撃を否定し、米国のパトリオットによる迎撃失敗が原因だと主張した。クウェートは、イランによる侵略と呼ぶ行為を非難し、航空交通を一時停止した後、クウェート航空の運航を再開した。責任の所在をめぐる相反する説明は、提供された証拠では解決されていない。

マルコ・ルビオ米国務長官は、イランの高濃縮ウランが交渉の中心にあると述べた。ワシントンは和平合意を成立させる前提として、兵器級に近い濃縮ウラン備蓄を移送し、核活動を制限し、ホルムズ海峡を再開するようテヘランに要求した。イランはこれらの条件を受け入れておらず、同国当局者は、米軍がタンカーとゲシュム島の通信塔を攻撃して報復を誘発したと非難した。

4月の停戦は、米国とイスラエルによるイラン爆撃で始まった1カ月余りの戦争を一時停止させていた。その後も散発的な交戦は続いたが、今回の新たな攻撃は停戦に対する最も深刻な試練の一つとなった。トランプ氏は、違反行為を「銃撃が減った」として矮小化した一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はイランに対し、全面的な軍事行動が再開される可能性があると警告した。

並行して行われた米国、イスラエル、レバノンの協議では、4月17日に予定されていた停戦が守られなかったイスラエルとヒズボラの戦闘が取り上げられた。イスラエル軍はレバノンで過去20年間で最も奥深くまで進攻する地上作戦を実施しており、空爆とロケット弾攻撃も続いていた。この未解決の戦線は、ベイルートの保護をより広範な和平の一部にしようとするアラグチ氏の試みを複雑にした。6月3日時点で連絡経路は機能していたものの、検証済みの打開策も、受け入れられた停戦の枠組みもなかった。