オランダの裁判所は2026年6月5日、ルーマニアの古代の黄金製「コツォフェネシュティの兜」と腕輪3点をドレンツ博物館から盗んだとして、男3人にそれぞれ禁錮47カ月を言い渡した。2025年1月の襲撃では、貸し出し中だった収蔵品を盗むため、爆発物と大型ハンマーを使って博物館と展示ケースを破壊した。

紀元前5世紀の兜と腕輪は、ルーマニアに現存するダキア文明の遺物の中でも最も重要なものに数えられる。北オランダ地方裁判所は、窃盗の性質と重大性を踏まえれば相当期間の禁錮刑が必要だとした。また、宝物の歴史的価値は、570万ユーロという保険評価額では十分に表せないと指摘した。

捜査当局は侵入事件から数日以内に男らを逮捕した。防犯カメラの映像、ガラス片から検出されたDNA、金の破片により、男らが現場にいたことが裏付けられた。提供された報告の一つでは、オランダのプライバシー慣行に従い、被告らはヤン・B(21)、ダグラス・チェズリー・W(37)、ベルンハルト・Z(35)と記されていた。

検察が容疑者2人と合意に達した後、兜と腕輪2点は4月に回収された。オランダ当局は、隠し場所を明かせば刑の軽減を求めると男らに提案していた。兜の損傷は軽微にとどまり、腕輪2点とともにほぼ完全な状態でルーマニアへ返還された。警察は3点目の腕輪の捜索を続けた。

検察は、回収に協力した男2人に禁錮44カ月、取引に応じなかった容疑者に同66カ月を求刑した。裁判官は代わりに、3人全員に同じ禁錮47カ月を言い渡した。裁判所は、発見に協力したのは2人だけだったものの、国の宝物が返還されたことによる一定の恩恵を参加者全員が受けるべきだと判断した。

回収された品々は、アッセンでの展覧会のため、ブカレストの国立歴史博物館から貸し出されていた。ルーマニアはオランダ当局に回収を強く求め、貸し出した博物館の館長は盗難後に解任された。ルーマニアの同博物館の暫定館長、コルネル・コンスタンティン・イリエは、これらの品々を同国の歴史的記憶の一部であり、今なおルーマニア人のアイデンティティーを形作っている文明の一部だと表現した。

この事件により、アンディ・ウォーホルやフィンセント・ファン・ゴッホの作品を含む過去の著名な盗難事件に続き、オランダの博物館の警備に対する懸念が改めて高まった。今回は迅速な逮捕にもかかわらず、行方不明の収蔵品は直ちには見つからなかった。最終的に司法取引によって大部分が回収される一方、一律の量刑には、被告ら全体に対して文化財の返還を優先するという裁判所の判断が反映された。未回収の腕輪があるため、有罪判決と兜の返還にもかかわらず、文化的損失はまだ完全には回復されていない。回収作業は続けられた。