発生日:2026年6月10日
ノバスコシア州カンソー近郊で開発中の宇宙港から実施された極超音速準軌道ロケット「バラクーダ」の試験は、飛行後半に機体が予定軌道を外れ、宇宙に届かないまま終了した。マリタイム・ローンチ・サービシズが打ち上げを主催し、同社の沿岸施設から行われた商業ロケット飛行としては2回目だった。
全長4.5メートルのオランダ製ロケットは、現地時間午前8時51分に離昇した。カナダ人宇宙飛行士のジェレミー・ハンセン大佐が打ち上げを開始し、約100人の利害関係者、記者、その他の招待客が1キロ以上離れた場所から見守った。NATOの宇宙アクセス構想「スターリフト」に関する協議のためノバスコシア州を訪れていたNATO代表者も立ち会った。
このロケットは軌道投入を目的としていなかったが、宇宙空間との境界として慣例的に用いられる高度100キロを超える可能性はあった。その高度に近づいたものの、上昇後半の異常によって予期せぬ旋回が生じた。機体は宇宙に到達せず、試験計画どおり最終的に大西洋へ落下した。
マリタイム・ローンチ・サービシズの最高経営責任者(CEO)、スティーブ・マティエ氏は、ロケットが折れ曲がるような動きをしたように見えたと述べた。原因の特定には数日かかる可能性があるとも注意を促した。1枚以上の安定翼に関する問題が、調査対象となる可能性のある説明の一つだったが、飛行直後の時点で原因は特定されていなかった。
オランダ・デルフトのT-Minus Engineeringがバラクーダを製造し、打ち上げを実施した。同社は昨年11月に同施設で行われた前回の商業飛行で使用されたロケットも供給し、バラクーダの試験場所としてノバスコシア州の施設を選んでいた。技術者らは新たなデータを検証するため、その日の午前遅くに予定されていた2回目の打ち上げを中止した。許可期間が6月13日に終了するまでに、再度試みる可能性は残されていた。
マリタイム・ローンチ・サービシズにとって、この小規模な準軌道試験は、カナダに軌道打ち上げ能力を確立するという、より大きな取り組みの一環だった。ハリファックスを拠点とする同社は現地で道路や発射台を整備してきたが、計画されている建物はまだ確認できなかった。長期的な目標はカナダ国内から宇宙機を打ち上げることであり、これは同国で過去に実現していない。
カンソーは北米沿岸部の大半より東に位置しており、マティエ氏は、この地理的条件が人工衛星を太陽同期軌道へ送り込むうえで有利だと考えている。プロジェクトは、カナダ運輸省による規則策定や、環境および安全への影響を巡る地元での継続的な疑問と並行して進められてきた。
宇宙港への関心は、民間の試験顧客以外にも広がっている。同社は衛星打ち上げに関連する連邦政府との契約も結んでおり、オタワは、カナダがNATOのスターリフト計画の正式加盟国になる意向だと表明している。したがって、高度目標を達成できなかったことで有益な技術作業が今後に残されたものの、国内打ち上げ産業の創設に向けたより大きな動きが終わったわけではない。



