イスラエルとレバノンはともに、ベイルートとの協議中にイスラエル軍が善意の意思表示としてレバノン南部から撤収したとする米当局者の説明を否定した。これにより、安全保障、部隊の移動、係争地の将来的な管理に関係する交渉を巡り、公の場での意見対立が一層鮮明になった。

否定は、米当局者が、イスラエルはレバノン政府への善意のしるしとして一部部隊を呼び戻したと述べた後に出された。イスラエル当局者はこれに反論し、そのような撤収は行われていないと述べた。レバノン当局者もこの主張を否定した。

この対立が重要なのは、協議が単なる象徴的行為だけを巡るものではないからだ。提供された証拠によると、レバノンとイスラエルは段階的な撤収について協議している。その計画では、イスラエル軍が明け渡した地域にレバノン軍が進駐し、ヒズボラの再進入を阻止するとともに、同組織に関連する施設を解体することになっている。この取り決めが意味を持つのは、イスラエル軍が実際にどこに配置され、いつ移動するのかについて双方が合意した場合に限られる。

イスラエル政府のデービッド・メンサー報道官は、いかなる再配置もヒズボラの武装解除後に限って行われると述べた。その前日、イスラエル国防相は、イスラエルがレバノンから撤収することはないと述べていた。こうした発言は、作戦上の撤収がすでに始まっているとの解釈を否定するものだ。

問題は、より広範な紛争によってさらに複雑化している。情報源によると、イスラエルによるレバノン爆撃は米国とイランの外交を繰り返し妨げ、先週の戦闘激化を受けてイランはホルムズ海峡の封鎖を警告した。週末に仲介された停戦により戦闘はおおむね停止したが、イスラエル軍は、レバノン南部で占領している土地に近い地域で空爆や車両への発砲を続けている。出来事の当日、レバノン南部でイスラエルのドローン攻撃により3人が死亡した。

マルコ・ルビオ米国務長官はバーレーンで、イスラエルとレバノンは意思表明の確約に「非常に近い」と述べた。この表現は進展を示唆するものの、合意が署名または履行されたことを意味しない。また、部隊移動を巡る主張が、たとえ争われているものであっても、政治的に敏感になり得る理由も示している。撤収を示唆すれば、当事者が確認する準備を整える前に、交渉の進展を印象付けたり、圧力を和らげたり、譲歩したことを示唆したりする可能性があるからだ。

直近の事実は限定的だ。イスラエルとレバノンの当局者は撤収を否定した。段階的な取り決めを巡る交渉はなお継続中だった。そして、現地で最も重要な中核的問題、すなわち明け渡された地域を誰が管理するのか、ヒズボラが復帰できるのか、イスラエルが同組織の武装解除後にのみ撤収するのかは未解決のままだ。現時点で、出来事の日付における公的記録が示しているのは、完了した撤収ではなく、撤収したとの主張を巡る対立である。