出来事の日付:2026年6月26日
スイスのエネルギー会社アクスポは、施設の冷却に使われるアーレ川の水温が連日25度に達したことを受け、ベツナウ原子力発電所の両原子炉を一時停止した。同社は、今後十分な冷却が見込めないとして、川の水温の監視を続けると述べた。
ベツナウは、ドイツ国境に近いスイス北部に位置する。アクスポは、川の水温が下がるか、予報で十分な状況改善が示されれば、再稼働の計画を始められると述べた。運転再開には関係当局の承認も必要となる。発表では再稼働日は示されなかった。
停止は、推定1億5,000万人が35度を超える気温に見舞われた欧州の熱波のさなかに起きた。スイスでは6月26日、2日連続で6月の最高気温記録を更新し、バーゼルで38.8度を観測した。同じ観測所では前日に38度を記録し、約80年間続いていた記録を上回っていた。
原子力発電所は冷却を必要とし、排出する水によって河川を温める可能性があるため、川の水温は重要となる。当局は、ベツナウで設備の故障や放射線に関する事故はなかったと報告した。アクスポが示した理由は、25度という水温が持続し、低下が見込まれなかったことであり、停止は環境条件への運用上の対応だった。
フランスの主要エネルギー事業者も6月25日、天候ですでに温まっていた河川へ過剰な温排水を放出することを避けるため、環境上の予防措置として原子炉2基を停止していた。フランスでの措置は、熱による制約が一つの発電所や一国の電力システムだけに限られたものではないことを示した。
原子力発電はスイスの電力の3分の1強を供給していた。同国には、ベツナウの2基を含む老朽化した原子炉が4基あった。1号機は1969年、2号機は1971年に運転を開始しており、同施設は世界で稼働する原子力発電所の中でも最古級となっている。
原子炉の古さは背景情報となるものの、停止の原因とはされていなかった。アクスポが報告した直接の引き金は、アーレ川の水温だった。代替電源の量を数値化した予測や代替供給源の名称、顧客への影響予測は示されなかった。
この決定は、異常気象と、河川の状態に依存するエネルギーインフラの実用上の限界を結び付けるものだった。両原子炉を停止し、再稼働を水温の低下、予報、規制当局の認可と結び付けることで、アクスポは恒久的な閉鎖ではなく、条件付きの手順を示した。発電所がいつ再び稼働できるかを決める当面の根拠は、引き続きアーレ川の監視だった。
ベツナウは原子炉4基からなる国内設備の重要な一部であり、2基の停止によって原子炉の基数では一時的に半減したが、必ずしもスイスの原子力発電量の半分が失われたわけではない。各原子炉の出力は報告されなかった。したがって、重大な運転中断とは表現できるが、失われた国内発電量の正確な割合を算出することはできない。



