発生日:2026年7月21日。 シリアへ渡航して「イスラム国」(IS)に加わった、パースで教育を受けた小児科医タレク・カムレーは、生存しており、イラクの刑務所に収容されていると報じられている。IS関連の発信元が、2017年のラッカを巡る最後の戦闘で死亡したと主張したことから、死亡したと推定されていた。
イラクの裁判所文書に基づくオーストラリアの報道は、カムレーがバグダッドで拘束されていると伝えた。イラク最高裁判所は6月の声明で、捜査が続いているとし、その役割は医療の提供にとどまらなかったと主張した。当局は、紛争地域外でのテロ活動を奨励することを含め、同組織の思想を受け入れて宣伝したとしてカムレーを非難した。提供された証拠の範囲では、こうした申し立てについてまだ最終判断は下されていない。
カムレーは2015年4月にオーストラリアを離れた。出国前、通っていたモスクの関係者らによると、カムレーは「国境なき医師団」で働くつもりだと周囲に話していた。その後、欧米の医療従事者に自分と合流するよう呼びかける「イスラム国」の勧誘動画に登場し、別の映像ではライフルを持ち、同組織への支持を訴える姿が映されていた。
イラク側の説明によると、カムレーはラッカで生き延び、移動式の野戦医としてIS支配地域を移動し、同組織が撤退する際にも構成員らと行動を共にしていたという。2019年3月、米国の支援を受けるシリア民主軍に逮捕されたか投降し、その後、ほかの外国人戦闘員とともにイラクの司法制度へ引き渡された。イラクの捜査当局は、非戦闘員の役割だったと主張する被収容者が、より広範な活動に関与していたかどうかを調べている。
オーストラリア連邦警察は、「イスラム国」への加入や勧誘を含むテロ関連犯罪でカムレーを起訴し、逮捕状を保持している。野党党首アンガス・テイラーは、渡航文書を発行しないか、一時的排除命令を出すことにより、カムレーの帰国を阻止するよう政府に求めた。この命令は、治安機関が準備できるようオーストラリア国民の入国を遅らせることはできるが、国民の帰国する権利を恒久的に剥奪することはできない。
クレア・オニール住宅相は、政府はカムレーの帰国を望んでいないと述べた。政府報道官は、テロ組織への加入を選んだ国民にオーストラリアは一切支援を提供しないとし、一部の帰国者は法による最大限の処罰に直面すると警告した。提供された説明では、当局者はカムレーの状況を公に独自確認していなかった。
イラク当局は、外国籍者の本国送還または引き渡しについて、公式の司法・外交ルートを通じ、個別に検討すると述べた。現時点でカムレーは引き続きイラクの捜査対象であり、オーストラリアで未処理の起訴があるため、拘束から解放されても法的責任を免れることにはならない。
カムレーは、イラクで拘束されている「イスラム国」と関係のあるオーストラリア人男性13人のうちの1人で、釈放されれば本国送還を求める可能性があると報じられた。イラク当局は、外国籍者の事件について、自動的な集団手続きではなく、司法共助要請や裁判所・外交機関との調整を通じて個別に処理すると述べた。



