FIFA会長のジャンニ・インファンティーノは2026年7月31日、ワールドカップを取り巻く商業事業に民間投資家を迎え入れる計画を撤回した。サッカーの統治機構全体に反対が広がったためだ。その金曜日の遅い時間に発表した声明で、インファンティーノは、この計画が対立を招くものになったと認め、提案を進めないと述べた。
この計画は、FIFAが運営する男子・女子ワールドカップとクラブワールドカップの商業事業を、評価額200億ドルの子会社に移すものだった。民間投資家が20%を保有する予定だった。FIFAは、ジャレッド・クシュナーの弟であるジョシュア・クシュナーが設立したニューヨークの投資会社を中核投資家に指定していた。
反対した組織には、UEFA、Concacaf、アジアサッカー連盟が含まれた。UEFAの加盟55協会は前日、この提案が継続される場合、ワールドカップとその他のFIFA大会をボイコットすることで合意していた。次のFIFA大会であるポーランドでの女子U-20ワールドカップが9月5日に開幕する予定だったため、この警告はFIFAに直ちに圧力をかけた。
この論争を受け、FIFA内部の幹部からも異例なほど公然とした批判が上がった。カルロス・コルデイロは抗議のため、インファンティーノの顧問を辞任した。ゴールドマン・サックスの元銀行員で、ワールドカップに関するホワイトハウスのタスクフォースでFIFAを代表していたコルデイロは、大会の持ち分を売却すべきではないと主張し、他の幹部にも意見を表明するよう促した。
FIFAの最高執行責任者(COO)ケビン・ラムールも別途、数カ月に及ぶ計画策定の透明性が限られていたことで職員が欺かれたと述べた。彼はこの構想を一個人のものだと評し、それによって提起された問題に向き合うよう、サッカー界の政治的指導部に求めた。こうした発言は、すでに地域連盟から寄せられていた反対に、内部統治上の問題を加えた。
インファンティーノは提案の撤回にあたり、表明された意見を検討した結果、対立がもはや当初の目的に資するものではないと判断したと述べた。また、関係者を改めて招集し、特に支援を必要とする国々でサッカーを成長させるという共通目標を追求する意向を示した。この発表によって、プライベートエクイティーを活用する仕組みが直ちに実現する可能性はなくなったが、FIFAの意思決定に対する批判は解消されないまま残った。
この撤回は、インファンティーノに政治的な不確実性ももたらした。彼はUEFAの事務総長を務めた後、2016年にFIFA会長に選出され、2019年と2023年には無投票で再選された。FIFAの規約上、さらに4年間の任期を1期務めるため立候補することが認められていた。次回の会長選の立候補期限は11月18日で、モロッコのラバトで予定されている投票の4カ月前だった。
インファンティーノは計画を中止することで、欧州によるボイコット警告の引き金を取り除いた。それでも今回の一件は、加盟協会と上級幹部の抵抗が、FIFAの主要大会をめぐる大規模な商業再編をいかに迅速に制約し得るかを示した。



