イランは2026年8月5日、ホルムズ海峡を通過する航路案の地理的座標についてオマーンと最終合意したと発表した。一方、この水路の再開条件と米国の役割をめぐっては、食い違う説明が続いていた。

イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は、両国が技術、法律、安全保障、環境上の事項を扱う共同声明も準備していると述べた。同氏は航路合意をイランとオマーンの間のプロセスと位置付け、米国については、その行動によって合意を妨げ得る第三者だと言及した。

イラン国営テレビは、この提案をイランとオマーンが管理する「中央回廊」と表現した。イランのほかのメディア報道は、座標について合意するだけでは海峡の再開にはならないと伝えた。イランメディアが引用した公式筋は、再開には、テヘランが米国によるイラン港湾の海上封鎖と呼ぶものの終了が必要だとした。

バガイ氏も同様に、封鎖とされる行為や、イランとその権益に対する米国のほかの措置が続く間は、二国間の取り決めだけで安全な航行を保証することはできないと述べた。封鎖に関するイランの主張はテヘランの立場として報じられており、引用された報道には独立した確認は含まれていなかった。

ワシントンの関与をめぐる見解の相違

テヘランは、2カ月にわたるイランとオマーンの協議は、6月に米国と締結した了解覚書と整合すると主張したが、イランの報道機関は同時に、航路交渉にワシントンは関与していないと強調した。ドナルド・トランプ米大統領は8月4日のFOXニュースとのインタビューで異なる説明をし、米国は順調に進んでいる交渉の一員だと述べた。

トランプ氏は、海峡は間もなく開かれるとの見通しを示し、開かれなければ厳しい措置を取ると警告した。この発言は、再開には米国の行動の変化と、イラン国営放送IRIBが違反と呼ぶものの是正が必要だとするIRIBの主張と対照的だった。

もう一つの未解決事項は通航料に関するものだ。テヘランはこの戦略的水路に対する主権的権限を主張し、船舶への課金を譲らない。米国と湾岸諸国はこの立場に反対し、国連海洋法条約に基づき航行は自由であり続けるべきだとしている。

この海峡は、海上輸送される世界の石油取引量のおよそ4分の1が通過するため、その状況はエネルギー輸送に重大な影響を及ぼす。引用された報道によると、2月下旬の米国とイスラエルによる攻撃後、イランは事実上この通路を閉鎖し、その混乱によってエネルギー市場は大きく変動した。

イスラエル軍情報部調査局の元局長ダニー・シトリノビッチ氏はXへの投稿で、以前の状況を回復するには、イラン政権を交代させるか、水路を支配するための軍事作戦を継続する必要があっただろうと論じた。同氏は、どちらの方策も費用と長期的関与を伴うためワシントンには受け入れられず、妥協は望ましくないが現実的な結果だとの見方を示した。

したがって今回の発表は、航路の物理的な画定では前進を示したものの、より大きな対立を解決するものではなかった。イランとオマーンは座標で合意し、より広範な声明を検討していたが、テヘランは引き続き安全な通航と再開に条件を付けていた。一方、ワシントンは、イラン側の説明では二国間とされている交渉に自国も参加していると公に主張した。