ギリシャの公衆衛生当局は、歴史上の出来事の日付である2026年8月13日、西ナイルウイルス感染が顕著に増加し、同国の年初来の合計が110例に達したと報告した。EODYとして知られるギリシャ国立公衆衛生機関によるものとされた数字では、9人が死亡していた。

最新の集計には直前の1週間に記録された45件の感染が含まれ、その年に確認された症例の多くが短期間に発生したことを示していた。EODYによると、110人の患者のうち81人が中枢神経系に関わる重篤な合併症を発症した。死亡した9人はいずれも65歳を超えていた。

同機関によると、アテネ首都圏では特に感染活動が激しくなっていた。地域当局は、首都とその周辺で蚊の駆除作業を拡大して対応していた。アテネ首都圏知事のニコス・ハルダリアスは、燻蒸作業がアテネとその郊外全域で継続しており、30%増強されたと述べた。

西ナイルウイルスは鳥類の間で循環し、蚊によって人に感染する。このウイルスは1937年にウガンダで初めて確認され、アフリカ、アジア、欧州、オーストラリアの一部に定着している。欧州でのヒトへの感染は主に蚊の活動期に発生し、その期間は通常、春の終わりから秋まで続く。感染は通常7月から9月にかけて最も高い水準に達するため、ギリシャでの8月の増加は季節的リスクが最も高い時期に重なっている。

多くの感染はインフルエンザに似た症状を呈することがあるが、重症化すると脳やその周囲の組織に影響を及ぼす可能性がある。報告されている合併症には発熱、震え、昏睡のほか、死に至る恐れのある脳組織の炎症である脳炎が含まれることがある。このウイルスは髄膜炎を引き起こすこともある。中枢神経系の合併症を発症したギリシャの患者が多数に上ったことは、報告された疾病負担が軽症にとどまらなかったことを示している。

世界保健機関(WHO)は7月末、欧州大陸で最近最も大きな症例増加を記録したのはギリシャだと指摘していた。イタリア、スペイン、北マケドニア、ルーマニアを含む欧州の他地域でも感染が確認されており、季節的な流行が1カ国に限られていないことを示していた。

報道で引用されたWHOの情報によると、人向けに承認されたワクチンはなく、ウイルスを特異的に排除するための治療法もない。そのため医療では、症状の緩和と、重症化した場合の入院による支持療法に重点が置かれる。この制約により、感染増加に対処する当局にとって蚊の駆除が一層重要となる。

8月13日の数字は、欧州で感染がピークとなる時期になお進行中の流行を切り取ったものだった。ギリシャで報告された患者のほぼ4分の3が重篤な神経系合併症を経験しており、蚊の活動期が終わる前にもかかわらず、健康への影響は既に重大だった。同国最大の都市圏周辺で当局が燻蒸を拡大したことは、感染が同地域に集中していることと、さらなる曝露を抑える必要性を反映していた。