出来事の日付:2026年8月18日
米国は、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長と主任裁判弁護士のアブドゥライ・セイ氏に制裁を科し、ハーグに本部を置く同機関の当局者に対する圧力を拡大した。マルコ・ルビオ国務長官は、日本人判事の赤根氏とセネガル出身のセイ氏が、ICCの管轄権を受け入れていない国の政府当局者を捜査、拘束、起訴しようとする試みに関与したと述べた。
この措置により、両氏は米国への入国と米国の金融システムを通じた取引ができなくなる。米政府は以前にも、ほかの裁判所職員を制裁対象としていた。米国はICCを創設した条約であるローマ規程に署名したが批准しておらず、ICCの加盟国ではない。
ICCは、この制限が法の支配を損なうと述べ、法を適用した司法当局者を脅すことは国際法秩序を危険にさらすと警告した。同裁判所は、各国の制度では十分な責任追及ができない場合に、最も重大な国際犯罪で告発された個人を訴追するため、2002年に設立された。
米国による圧力の主な要因は、米国の緊密な同盟国であるイスラエルに関するICCの捜査だった。2024年、ICCはガザでの戦争を巡り、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対する逮捕状を発付した。イスラエルはICC加盟国ではない。同じくICCの枠外にあるロシアは、ウクライナ戦争を巡り2023年にICCがロシアのウラジーミル・プーチン大統領の逮捕を求めた後、ICC幹部に対する逮捕状を発付した。
ルビオ氏は、ICCが権限を乱用し、国家主権を侵害していると非難した。その前月、米政府はICCを米国人に対する脅威だと表現し、国際的なパートナーに脱退を促していた。チャドとベネズエラはすでに脱退を発表しており、後者はニコラス・マドゥロ氏の拘束と排除を受けて米国と足並みをそろえた後に発表した。ICCは、脱退によって正義を追求する共同の取り組みが弱まると述べた。
人権団体4団体は、今回の制裁指定の1週間前、ドナルド・トランプ大統領の制裁政策をニューヨークの裁判所で争った。団体側は、ICCを標的とする制限が、法的救済を求める戦争犯罪被害者を妨害すると主張した。公表された記事は、その訴訟の進捗状況を示していなかった。
制裁により、相互に関連する二つの対立が激化した。一つは、非加盟国の国民が関わる事件でICCが行動できるかどうか、もう一つは、国家が国際司法機関の職員に対して金融・入国管理上の規制を行使できるかどうかである。米政府はこの措置を主権の防衛と位置付けた一方、ICCは独立した法的業務に対する圧力だと位置付けた。制裁に伴い、根底にある捜査の変更は発表されなかった。今回の指定は2人の個人を名指ししたものであり、ICCを解散させたり、その条約を変更したり、両氏のいずれかが犯罪を犯したと認定したりするものではなかった。公表された記事の説明によると、その実務的な効果は米国への入国と米国の金融システムへのアクセスに限定されていた。



