マレーシアは、インドネシアの森林火災による煙がボルネオ島の一部を覆うなか、危険な煙害を軽減し、水資源を増強するため、サラワク州で3日間の人工降雨作業を開始した。
サラワク州災害管理委員会によると、作業は2026年9月3日に始まり、3カ所の水力発電ダムと13カ所の集水域を対象としている。空軍、国家災害管理庁、マレーシア気象局が共同で実施し、C130輸送機が対象地域上空の適切な雲に塩水溶液を散布する準備を整えた。
当局によると、当面の目的は二つある。降雨を促して大気の質を改善することと、年内に予想されるより暑く乾燥した天候を前に水資源を増強することだ。委員長のダグラス・ウガー・エンバス氏は、条件が許すうちに水位を上昇させたいと州は考えていると述べた。同氏はまた、人工降雨の基本的な限界を強調した。作業が有効なのは、雲と大気の状態がすでに適している場合に限られる。晴天の空から雨を降らせることはできない。
サラワク州では数日間、インドネシアのカリマンタン地方の森林火災から発生した煙による深刻な煙害が続いている。煙によって大気の質が悪化し、住民の呼吸器症状も増えている。9月3日には大気の状態が再び悪化し、7地点で大気汚染指数が危険水準の300を超えた。クチンの南東約60キロにあるセリアンが最も深刻で、APIは475だった。
マレーシアの指針では、300を超える数値は危険とみなされ、500を超えると地域非常事態の発令が検討される可能性がある。このため、現在の状況は緊急対応の基準に達する前から深刻だ。
煙害への対応は水不足とも関連している。長期化する乾燥により地域のインフラに負担がかかっており、州の福祉機関は1月以降、22万5000人を超える住民に45万箱以上の飲料水を配布している。この数字は、煙の問題が州内のより広範な気候と供給上の課題に重なっていることを示している。
保健当局は住民に対し、屋外での活動を減らし、影響を受けた地域では煙害対応マスクを着用するよう呼びかけている。消防隊と民間防衛隊は地域の火災を封じ込めるため、引き続き現場で活動しているが、当局は時間を稼ぐため気象への介入にも頼っている。
人工降雨作業のタイミングは重要だ。サラワク州の委員会は、作業によって生じる降雨は大気中の汚染物質を減らし、煙害の影響を和らげる可能性があるものの、それは大気条件が整った場合に限られると述べた。現在の計画は天候と、航空機が約5000~7000フィートという適切な高度で雲に散布できるかどうかに左右される。
当面、州の対応は、緊急の公衆衛生上の助言、消火活動、飲料水の配布、気象改変を組み合わせたものとなっている。この組み合わせは、地域の火災による煙害、州内の乾燥、増大する水資源への圧力が一度に押し寄せているという、問題の規模を反映している。



