2つの陣営が政権を争う
スウェーデンでは9月13日、総選挙の投票が行われた。中道左派の野党が政権に返り咲くか、スウェーデン民主党が初めて国政の政権に加わる可能性がある選挙だ。国会の全349議席が改選対象となり、以前の世論調査では野党の優勢がより明確だったものの、選挙戦は接戦となっていた。
右派陣営を率いるウルフ・クリステション首相は、自身の穏健党を中心とする政権の続投を目指している。同陣営には、閣外から政府を支えてきた右派ポピュリスト政党、スウェーデン民主党が含まれる。クリステション氏は陣営が勝利した場合、同党に政府の重要ポストを与えると約束している。これは同党が議会で孤立した立場から、政権を担うパートナー候補へと歩む中で、大きな変化を意味する。
野党4党の連合を率いるのは、元首相で社会民主労働党党首のマグダレナ・アンデション氏だ。同党は過去1世紀の大半にわたってスウェーデンの政権を担い、現在も国内最大の政党である。野党は選挙運動で、福祉国家の強化と家計負担の増大への対応を重視してきた。アンデション氏は投票前夜、支持者に対し、今回の選択は自身が率いる政府か、スウェーデン民主党の強い影響下にある政府かのどちらかだと訴えた。
クリステション氏は、ギャング犯罪や組織犯罪の削減、移民政策の厳格化に向けた政権の取り組みを訴えてきた。支持者は、こうした政策を連立政権が治安を改善できる証しとして示している。一方、批判する側は、この方針が市民的自由を弱め、移民コミュニティーに不当な圧力をかけてきたと主張する。選挙結果は、有権者がこうした懸念を、暴力や犯罪へのより強力な対応を求める声とどう比較して判断するかを示すことになる。
政権に近づくスウェーデン民主党
スウェーデン民主党のジミー・オーケソン党首は、ストックホルムでの集会で、同党はすでに国の政治を変えたと述べた。同党は2010年に国会に進出し、その後、右派が政権を成立させるための議席確保で中核を担うほどの支持を獲得してきた。DWは、右派連合が勝利した場合、オーケソン氏が移民担当相に就任する見通しだと報じた。執筆時点で提供されていた資料には、選挙結果は含まれていなかった。
こうした見通しは、主流の保守政党が極右政党との連立に厳格な一線を引いている国々とスウェーデンを分けるものだ。また、クリステション政権がすでに国会でスウェーデン民主党の支持に依存してきた関係を、正式なものにすることにもなる。
人口1,060万人の同国で、約800万人が投票資格を持っていた。スウェーデンの充実した期日前投票制度を反映し、およそ半数がすでに投票を済ませていた。同国の国政選挙では、投票率が通常80%を超える。投票所は現地時間午後8時に閉まり、日曜日の夜遅くには初期の開票結果が出る見通しだった。
複数の政党による陣営を軸に争われるため、単独で最大の政党が必ずしも政権の行方を決めるわけではない。アンデション氏が中道左派政権を組閣できるか、それともクリステション氏がスウェーデン民主党を直接入閣させて続投できるかは、獲得議席数と各陣営内の交渉に左右される。



