オランダ中部と北部の各地で、数十カ所の線路にパイプやケーブルが故意に置かれ、鉄道運行が混乱した。当局は破壊工作の疑いで捜査に乗り出した。
鉄道インフラ運営会社ProRailによると、火曜日に35件を超える事案を確認し、アムステルダムを通る路線や、スキポール空港、アイントホーフェン、ユトレヒトへの接続路線に影響が出た。作業員が線路の点検と物体の撤去を進める中、列車の運休や遅延が発生し、いったん撤去した後に再び塞がれた場所もあった。
これらの物体は、鉄道の検知システムを妨害した。ProRailによると、置かれた資材がレールに接触したことで、コンピューターが列車の存在を検知し、運行管理担当者が線路の各区間を安全に通行可能な状態にできなくなった。この保護動作によって、実際には列車が線路上にいない場所でも、鉄道網全体で運行が制限された。
乗客の負傷は報告されていない。ProRailによると、月曜日の早朝、同国東部のステーンウェイク付近で列車1本が金属に衝突したが、減速して走行しており、それ以外の損傷は報告されなかった。同社は、線路上に資材を置く行為は、信号システムが検知するかどうかにかかわらず、重大な衝突の危険を生むと強調した。
警察は刑事捜査を開始し、国家検察庁と情報機関AIVDも加わった。当局は容疑者や動機を特定していなかった。ロブ・イェッテン首相は、一連の事案は混乱を招くだけでなく危険でもあると述べた。捜査当局は、各地への物体の設置が連携して行われたのかどうかを調べていた。
運行中断の規模が大きく、代替輸送の実施も困難だった。全国の旅客鉄道を運営するオランダ鉄道(Nederlandse Spoorwegen)は、影響範囲が広すぎるため、影響を受けた全路線にバスを提供することはできないと説明した。一部地域では踏切の閉鎖によって道路の通行にも遅れが生じ、影響は鉄道利用者以外にも及んだ。
ProRailによると、現地時間午後1時以降、新たな障害物は報告されず、把握していた障害物は午後5時ごろまでに撤去された。ただし、火曜日の夕方も2路線で運行の乱れが続いていた。復旧が段階的になったのは、列車の通常運行を再開する前に、インフラを点検し、信号設備の信頼性を再確認する必要があったためだ。
鉄道での一連の事案が起きたのは、オランダ政府が予算を発表するプリンシェスダグの日であり、窒素政策に抗議する農家による別のデモも行われていた。そのデモでは道路脇の干し草の俵に火が付けられた。当局は、抗議活動と鉄道への妨害との関連を確認していなかった。ファーマーズ・ディフェンス・フォースは組織としての関与を否定する一方、個人による行動の可能性は排除できないと述べた。
今後の捜査では、誰が物体を置いたのか、場所がどのように選ばれたのか、そして交通の混乱と身体への危害のどちらを意図した行為だったのかが焦点となる。証拠によって責任の所在が明らかになるまでは、発生時期や同時に行われた政治的な抗議活動だけで、この破壊工作を説明することはできない。



