投票システムは稼働を維持したと説明

ロシア当局は9月19日、3日間の下院選の2日目に、投票と通信システムへのサイバー攻撃を報告した。ロイター報道に基づくABC News Australiaの記事が引用したロシア国営メディアによれば、中央選挙管理委員会のエラ・パンフィロワ委員長は、モスクワのオンライン投票基盤が夜間に強い攻撃を受けたが、制御下にあると述べた。

同氏は攻撃が続いているものの撃退しているとした。別途、デジタル省は極東の通信回線を狙う破壊工作の試みを阻止し、通信を回復したと発表した。報道には攻撃者の特定や技術的証拠はなく、いずれもロシア当局の説明として扱う必要がある。

国家院選は9月18~20日に予定されていた。プーチン大統領はウクライナが選挙に干渉しようとしたと非難したが、記事によれば証拠は示さなかった。選挙はロシアによるウクライナ全面侵攻の5年目に行われ、反戦を掲げる候補の多くは参加を認められていない。

モルドバとの投票所問題も

この選挙では、モスクワが支援するモルドバの分離地域、沿ドニエストルに暮らすロシア国民の投票をめぐる外交対立も起きた。ロシアは約22万人がロシアのパスポートを持ち、国家院選で投票できるべきだとしている。

モルドバ政府はその数字に異議を唱え、投票はキシナウのロシア大使館内の1か所だけで行うべきだと主張する。自国当局が選挙手続きを管理できない沿ドニエストルに、ロシアが15投票所を設けるとされた計画に反対し、容認できず敵対的だとした。

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官はモルドバに反対の撤回を求めた。モルドバのミハイ・ポプショイ外相は、地域の平和的な再統合計画への干渉をやめるよう応じた。戦時下の国内支持を示そうとする選挙に、主権をめぐる争いも加わった。

サイバー攻撃の報告にも、紛争と選挙が進行するなかで発表される他の公式見解と同様の注意が必要だ。当局は利用可能な状態を維持したとしているが、報道された材料には、攻撃の規模、発生源、影響を独立に分析した結果はない。確認できるのは、投票が続くなか当局が妨害の試みを公表し、それが選挙をめぐる政治的な説明の一部となったことだ。