ロシアのドローンが9月28日、キーウ中心部にあるウクライナ国立科学アカデミーと近くの民間医療センターを攻撃し、少なくとも2人が死亡、複数人が負傷した。ロシアがより高速なジェット推進式ドローンの使用を増やすなか、日中の攻撃は首都の厳重に警備された地域にある民間施設を直撃した。
ドローン1機は、職員が中にいたアカデミーの19世紀の建物に命中した。火が建物内に広がり、人々は1階と2階の窓から逃れた。キーウのビタリ・クリチコ市長によると、この場所では少なくとも1人が死亡し、3人が負傷して病院に搬送された。アカデミー総裁のアナトリー・ザホロドニー氏は建物の外で取材に応じた際、まだ中に取り残されている同僚がいる可能性があると述べた。
負傷者には、アカデミーの筆頭副総裁で、ウクライナの安全保障当局の高官を務めたヴォロディミル・ホルブリン氏が含まれていた。アカデミーは民間の研究機関だが、ウクライナの防衛部門とは長年のつながりがある。ザホロドニー氏は、職員たちにはなぜ同機関が攻撃されたのか分からないと述べ、この攻撃を科学に対する攻撃だと表現した。
別のロシアのドローンは近くの民間医療センターに命中し、少なくとも1人が死亡した。この2件の攻撃は、キーウ各地の集合住宅、事務所、倉庫、データセンターを襲った1週間にわたるミサイルとドローンによる攻撃に重なるものとなった。一連の攻撃が続くなか、住民は多くの建物に人がいる勤務時間中にも、繰り返される警報への対応を強いられている。
ジェット推進式ドローンの迎撃には、ロシアの長距離攻撃の多くを担ってきた低速のシャヘドやゲラン2とは異なる難しさがある。新型は飛行速度が速く、探知して交戦するまでに使える時間が短くなる。ウクライナはこの脅威に対抗できる迎撃機の開発と製造を進めようとしている一方、ロシアは日中の攻撃を増やしている。
危険はキーウの外にも及んだ。ロシアのジェット推進式ドローンがポーランドとの国境検問所に近いウクライナ西部を攻撃し、ポーランド当局は警報を出して東部ルブリン地方の住民に避難を勧告した。ポーランドやモルドバとの国境検問所付近で攻撃が繰り返されていることから、ウクライナは共同税関業務の一部を隣国の領内へ移すことを検討している。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は攻撃後、ロシアに対する国際的な圧力を強めるよう求めた。ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、最近のウクライナによるロシア国内への攻撃に言及し、ウクライナは代償を払うことになると述べ、ロシアの作戦が激化する可能性を示した。こうした対立する発言は、米国が支援する戦争終結に向けた交渉の取り組みに、目に見える進展がほとんどないなかで行われた。
攻撃が続くなかでの死傷者数は、救助隊が損傷した建物を捜索するにつれて変わる可能性がある。そのため、アカデミーと医療センターへの攻撃について確認できた死傷者数は、最終的な集計ではなく、少なくともそれだけの人数が確認されたという数字だ。



