大規模な洪水により、タイで少なくとも8人、隣国ミャンマーでも8人が死亡した。豪雨は各地の集落を浸水させ、バンコクの生活に混乱をもたらしたほか、すでに紛争の影響を受けているミャンマーの地域では救助活動を困難にしている。
タイの防災当局によると、国内の死者は9月16日以降、東部の3県で確認された。バンコクでの死者は報告されていないが、9月28日には洪水が4日連続となった。当局はその2日前、市全域に災害宣言を出していた。学校は休校となり、当局は可能な住民に在宅勤務を呼びかけた。
混乱は首都の外にも広く及んでいる。AFPが伝えた政府の集計によると、タイの27県で50万世帯以上、170万人以上が被災した。内務省は、月曜日には8万人以上が自宅から出られない状態だったと明らかにした。数千人の住民が一時避難所に移っていた。
状況は地区ごとに大きく異なっていた。バンコク東部のバンカピ地区では、土曜日の早朝にある集合住宅に水が流れ込み、駐車場と中庭が浸水し、電気と水道が止まったため、住民が取り残された。届けられる食料やろうそく、集めた雨水に頼る人もいた。別の場所では、露店の売り手や買い物客が舟や台車、間に合わせの浮き具を使い、冠水した通りを移動していた。
国境を挟んだミャンマーでは、南部タニンダーリ地方域の洪水と地滑りで少なくとも8人が死亡したと救助関係者が明らかにした。ほかに20〜30人が行方不明と報告されている。対応に当たる地元のボランティアによると、ラウンロン郡のある村では地滑りで18棟の建物が埋まった。収容された遺体には、僧院に集まっていた10代の若者3人が含まれていた。
このボランティアは、降り続く雨により、ほかの村も危険にさらされていると述べた。ミャンマーでは内戦が現地への立ち入りを制限し、人道支援団体が災害の規模を把握することを難しくしており、救援活動のさらなる障害となっている。現地の救援関係者は、洪水そのものの規模に加え、活動に必要な資源の不足を訴えた。
タイでは通常、9月は雨季に当たる。バンコクは低地にあり、運河網が広がるため、市内の一部は増水の影響を受けやすい。当局の当面の対応は、施設などの閉鎖、在宅勤務、避難、そして自宅で孤立した住民への支援に重点を置いている。特にミャンマーでは救助と被害調査が続いているため、報告された被害の集計は暫定的なものだ。
両国で起きているこの緊急事態は、同じ気象システムが、異なる危機を同時に引き起こし得ることを示している。バンコクとその周辺では都市生活に大規模な混乱が生じ、タイ各県では広範囲に洪水が発生し、ミャンマー南部では地滑りが命を奪っている。雨が降り続く中、当局とボランティアのチームは、こうした状況への対応を続けていた。



