CNBCによると、アップルは次期Siriの基盤としてグーグルのGeminiを採用した。この動きにより、アップルを象徴する製品の一つが、検索分野における最大の競合企業の生成AIシステムと結びつくことになる。
報道によると、アップルはAI搭載のSiri機能を年内にリリースする準備を進めており、その中核エンジンとしてグーグルのモデルを選んだ。両社が、アシスタントやチャットボット、端末上で動作するAIツールを通じて消費者がスマートフォンをどのように操作するかを決定づけようと競い合う中、グーグルの技術がアップルの中核サービスに組み込まれることになる。
Siriは長年、アップルで最も目立つソフトウエア製品の一つだったが、AI時代に同社がどれほど追いつく必要に迫られているかを象徴する存在にもなっているため、この選択は注目に値する。アップルは、プライバシー、ハードウエアとの統合、ユーザー体験の管理という従来の重点を維持しながら、より高性能なアシスタントを提供するよう圧力を受けてきた。Geminiの使用は、製品の進化に役立つのであれば、アップルが外部のモデルに頼る意思を持っていることを示している。
CNBCの報道は、市場に関する意外な展開も付け加えている。最新のAI機能が展開される中、グーグルの時価総額が2019年以来初めてアップルを上回ったという。この背景により、Siriに関する決定は単なる製品の話にとどまらない。AI競争が最大手テクノロジー企業間の競争力の均衡を変えつつあることを示す、もう一つの兆候でもある。
アップルが計画を実行に移せば、この決定は二つの面で重要になり得る。第一に、近年、多くの利用者がアップルのアシスタントで体験してきたものよりも高性能なAI基盤をSiriに与えることになる。第二に、消費者向けの包括的なエコシステムを持つ企業でさえ、AI性能を改善する最短ルートが第三者のモデルを経由する場合には、競合他社に依存し得ることを示す。
この報道は、アップルが独自のAI開発を断念したとも、GeminiがSiriの全機能を置き換えるとも述べていない。しかし、近く登場するAI搭載版アシスタントのバックエンドとして、グーグルのモデルが選ばれたことは示している。この提携は、テクノロジー業界の最大手各社が、直接の競合相手でありながらも相互の結びつきを強めていることを示す、これまでで最も明確な例の一つとなる。
その重要性は、一度の製品アップデートを超える。Siriは長年にわたり、アップルのソフトウエア分野での野心を公に示す存在だった。外部の大規模モデルでSiriを作り直す動きは、それによる見返りが十分に魅力的であれば、同社が閉鎖的な「ウォールドガーデン」型のアプローチと外部インフラを組み合わせる意思があることを実務的に認めたものと受け止められるだろう。
だからといって競争上の緊張がなくなるわけではない。むしろ、それは一層鮮明になる。アップルは、iPhone体験の中心に位置する機能を改善するためにグーグルのAIに依存する一方、グーグルは同時に、検索や消費者向け製品全般で自社のAIにおける地位を強化している。その結果、モバイル市場の頂点で、協力と競争が重なり合う珍しい状況が生まれる。
現時点での重要なポイントは単純だ。アップルは新しいSiriを準備しており、それを動かすモデルとしてグーグルのGeminiが選ばれたと報じられている。



