出来事の日付:2026年7月8日。
ディア・アンド・カンパニーは、米連邦取引委員会(FTC)および5州の司法長官と「修理する権利」をめぐる和解に合意した。これにより、農機所有者と独立系修理工場は、ジョン・ディア製機械の整備に必要なツールをより幅広く利用できるようになる。命令案はイリノイ州で提出され、なお米連邦地裁のイアン・D・ジョンストン判事による承認を必要としていた。
この合意は、FTCとアリゾナ、イリノイ、ミシガン、ミネソタ、ウィスコンシン各州の司法長官が2025年1月に起こした訴訟に対応するものだ。規制当局は、ディアが重要な整備機能を正規販売店網に限定することで、違法に競争を制限したと主張した。農家や独立系整備士は、必要なソフトウェアがなければ、販売店に料金を支払うか、対応可能になるまで待たない限り、トラクターなどの機器の修理を完了できない場合があると訴えていた。
命令に基づき、ディアは診断・修理用リソースを正規販売店だけでなく、機器所有者と独立系事業者にも提供しなければならない。販売店は、顧客や修理業者がディア以外の修理経路を選んだことを理由に、不利益を与えることを禁じられる。同社はまた、反トラスト法執行費用として5州に計100万ドルを支払わなければならない。監督規定は10年間維持される。
FTCの訴状は、正規販売店に提供されるソフトウェアと、そのネットワーク外で利用できる機能の劣る選択肢とを区別していた。ディアはこの訴訟に異議を唱え、根拠がないと主張するとともに、整備ツールの提供方法が競争を損なったことを否定した。また、修理サービスを実際に行うのはディア自体ではなく販売店であるため、同社が修理サービスを独占することは不可能だとも主張した。
ディアは合意の発表に際し、独立修理を支持しているとの立場を維持した。同社のアフターマーケット・顧客サポート担当副社長デンバー・コールドウェル氏は、この解決が顧客と、ディア製機械に対する将来のサポートの双方に利益をもたらすと評した。
今回の規制当局との和解に先立ち、2026年4月には農家との間で別途9,900万ドルの集団訴訟和解が成立していた。この2つの措置は異なる目的を持つ。集団訴訟は消費者への補償を提供する一方、FTCの命令は今後、修理へのアクセスがどのように機能すべきかを変更する。
この訴訟は、動作が独自ソフトウェアに依存する製品をめぐる、より広範な政策論争の一環である。機械や車両、家電製品のコンピューター化が進むにつれ、所有者には機械の知識や物理的な部品だけでなく、デジタル診断機能もますます必要となっている。承認されれば、ディアに対する命令は、そうした機能へのアクセスを企業の自主的な慣行ではなく、法的に執行可能な条件とする。



