出来事の日付:2026年11月3日。

ユタ州の検察当局は、予測市場を運営するKalshiと共同創業者2人を刑事訴追した。連邦の規制下にあるイベント契約に州の賭博法を適用できるかどうかをめぐる対立が、一段と激化した形だ。Ars Technicaが確認した裁判所への提出書類には、KalshiEX、最高経営責任者(CEO)のタレク・マンスール氏、最高執行責任者(COO)のルアナ・ロペス・ララ氏が被告として記載されている。

報道によると、各被告は重罪13件と軽罪1件に問われている。容疑は9月13日から9月24日にかけて提供されたスポーツ関連の契約に関するものだ。共同創業者2人には、ソルトレーク郡にあるユタ州第3地区裁判所への出頭を求める召喚状が出されたが、当局は逮捕状を発付しなかった。起訴内容はあくまで容疑であり、有罪との判断は下されていない。

Kalshiはユタ州の措置を権限の逸脱だと批判し、争う意向を示した。同社は複数の法域で、米商品先物取引委員会(CFTC)への登録によって、自社のイベント契約取引所は連邦だけが規制権限を持つ制度の対象となると主張してきた。ユタ州はこれと反対の立場を取り、スポーツや各種イベントに関連する商品は州法で禁じられた賭博だと位置づけている。

今回の刑事事件に先立ち、ユタ州は、スポーツ、選挙、政治、その他のイベントにひもづく契約の提供をKalshiにやめさせるため、民事の法執行訴訟を起こしている。ユタ州では制定法と州憲法の双方が賭博を禁じており、当局の取締り方針には特に広範な根拠がある。

同時にCFTCは、登録済みの契約市場に対する州の措置を阻止するため、連邦裁判所でユタ州を提訴している。同委員会は、対象となるデリバティブについて連邦議会がCFTCに専属的な権限を与えており、州の法執行はその制度を妨げると主張する。Ars Technicaによると、ユタ州はこの連邦規制当局が同様の訴訟を起こした10番目の州となる。

Kalshiはすでに同州で大きな打撃を受けている。8月、ロバート・シェルビー連邦地裁判事はユタ州側に有利な略式判決を下し、Kalshiによる予備的差止命令の申立てを退けた。判決は、同社が根拠として挙げた連邦法は、賭博禁止規定を執行するユタ州の権限に優先してこれを排除するものではないと結論づけた。その後、第10巡回区控訴裁判所も、Kalshiが控訴を進める間の緊急差止めを認めなかった。

他の地域では裁判所の判断が分かれている。第3巡回区控訴裁判所は、同種の予測市場のスポーツ契約をニュージャージー州が規制することを差し止めた一方、オハイオ州、テネシー州、ネバダ州に関わる判断は州側に有利なものだった。ニュージャージー州は米連邦最高裁に判断の分裂を解消するよう求めており、他の39州とコロンビア特別区がこれを支持している。

争いの帰結はKalshiだけにとどまらない。競合する予測市場やスポーツ賭博関連の事業者は、通常の賭けが制限されている州に向けて、連邦登録された契約商品を開発してきた。これらの契約が連邦法だけで規律されるスワップなのか、それとも州の賭博法も適用できる商品なのかについて最終的な判断が示されれば、その戦略は変わることになる。当面、ユタ州の刑事事件は、民事訴訟、連邦裁判所での訴訟、Kalshiの控訴と並行して進む。