Waymoの無人タクシーは、米国のより多くの都市で日常的な存在になりつつあり、自動運転車を巡る議論を、遠い将来の可能性から日々の体験へと移している。同社は現在、米国15都市で4,000台を超える車両を運行し、ワシントン、ニューヨーク、ロンドン、東京を進出先として挙げている。

この変化が最もよく見えるのがサンフランシスコだ。同地域では1,300台を超えるWaymo車両が走り、同社は最近、地域内の市場シェアでLyftを上回った。乗客が乗り込むのは見慣れた外観の車で、カメラ、センサー、詳細な地図、機械学習システムを備えているが、左前の座席には誰もいない。それでも車両が進路を変えると、ハンドルは回る。

ハンドルがある理由の一つは、従来型の自動車を前提に作られた安全規則にあり、もう一つは、既存の車両設計に自動運転システムを組み込んできたWaymoの歴史にある。同社は、その動きが乗客を安心させることも分かっている。Waymoでインサイト部門を率いるメーガン・ニースによると、乗客は回るハンドルを、人ではなくソフトウェアが制御していても、なじみのある運転操作が続いている証拠と受け止めていた。フロントガラスのワイパーも同様に乗客のために役立っている。自動運転システムには、人間のようにガラス越しの視界を確保する必要がないためだ。

このインターフェースは、より広い製品設計上の課題を示している。無人運転車は、自動化を実現するだけの違いを持って動く一方、乗客や他の道路利用者にとって理解できる存在でなければならない。動くハンドルは不気味に見えることもあるが、人々がすでに理解している形で操舵を伝える役割もある。Waymoのセンサードームと無人の運転席は、路上でその技術を際立たせ、人工知能への幅広い期待や不安を住民が向ける、目に見える対象になっている。

Waymoは、こうした変化の中心的な理由として安全性を打ち出している。6月に始めた初の全国広告キャンペーンでは、自動化システムは疲れたり、怒ったり、注意散漫になったり、正常な運転ができない状態になったりしないと強調した。同キャンペーンでは、Waymo車両は人間が運転する車の10倍安全だとしており、この会社側の主張は宣伝で目立つようになっている。提供された根拠資料はこの数値を独立に評価していないため、確立した比較結果ではなく、あくまでWaymoの主張にとどまる。

同社の起源は、米政府が2004年と2005年に開催した無人車両の競技会によって加速した研究にさかのぼる。Googleはその後、好成績を収めた参加チームに関わった研究者を採用し、その研究はWaymoが現在Waymo Driverと呼ぶシステムへと発展した。実験車両から始まった取り組みは、タクシー、配車サービス、自家用車と並んで運行する商用の交通ネットワークになった。

規模が拡大すると、都市が直面する問いも変わる。もはや問題は、自動運転車が一つの経路を走り切れるかだけではなく、人間の行動を前提に設計された道路に何千台もの車両がどう溶け込むかにある。乗客は説明してくれる運転手がいないまま、システムが何をしているかを学ばなければならず、歩行者や他の運転者は、センサーとソフトウェアが判断を下す車の動きを読み取る。Waymoの成長は、乗車や交差点でのやり取りを一つずつ重ねながら、その適応を進行中の都市の実験にしている。