イベント日:2026年8月12日
「olo」と呼ばれる色が改めて注目を集めている。ある実験で、精密に狙いを定めた光を使い、網膜の中波長錐体細胞を活性化する一方、ほかの種類の錐体細胞への刺激をほぼ回避したためだ。その結果として得られる視覚体験は、通常の画面、印刷された見本、または可視光の単一波長では再現できない。
人間の色覚には通常、S、M、Lの各錐体細胞による重なり合った反応が関わる。M錐体の感度はほかの2種類と重なるため、M錐体だけを活性化する単色刺激は存在しない。研究者らは、各参加者の網膜の一部をマッピングし、個々の錐体を特定したうえで、補償光学と走査型レーザー検眼鏡を通じて微量のレーザーを照射することで、この制約を回避した。
カリフォルニア大学バークレー校の実験では、5人の参加者が正式にoloを体験した。参加者らは、それを通常の見え方で遭遇する色を超える強度の青緑色と表現した。共同著者のレン・ンは、現実世界の色よりも彩度が高いと述べた。sRGB色域内で最も近い表現は16進数の`#00FFCC`とされているが、この色見本は近似にすぎず、それ自体がoloなのではない。
この色は2025年4月18日に報告された。その名称は、LMS色空間における理論上の座標0、1、0に由来し、これはM錐体のみの刺激に対応するとともに、リート風の読み方でoloを表す。実験で使われた正方形の角幅は0.9度で、見かけ上の月の直径のおよそ2倍だった。
研究者らは、基礎となる手法が、色覚特性を持つ人々の色の知覚を将来的に向上させる助けとなり得るかどうかを探ってきた。ンは、4色型色覚に似た拡張視覚の一形態となる可能性も提起している。こうした構想は、説明された実験で実証された治療法ではなく、将来の応用可能性にとどまる。
Oloが真に新しい色だという主張には異論がある。一部の専門家は、この精密な刺激手法を大きな技術的成果と評価する一方、主観的な結果を新しい色に分類すべきかどうかについて疑問を呈している。ロンドン大学シティ・セント・ジョージズ校のジョン・バーバーは、その解釈には議論の余地が残っていると述べた。
この論争は2つの問題を分けるものだ。この実験は通常の照明では生み出せない網膜の活性化パターンを作り出し、参加者らは異例に彩度の高い知覚を報告した。その知覚が人間の色のカテゴリーを拡張するかどうかは、技術だけでなく定義の問題でもある。5人による研究の参加者以外の全員にとって、デジタル見本は色相の系統を示すことはできても、実際の視覚体験を再現することはできない。
関心の再燃を受け、アーティストたちはoloに着想を得た絵の具についても尋ねるようになった。そのような顔料は、報告された青緑色の方向性を模倣できるが、通常の照明と網膜錐体の重なり合う反応による制約を受けたままであり、選択的な細胞刺激を再現することはできない。



