米国防総省のF-35統合計画局は、米国で修理するためオーストラリアから送られたものの、予期せず香港へ転送された、使用不能な戦闘機部品の回収を進めている。同局は9月24日にこの輸送上の問題を認め、貨物の回収、事案の調査、再発防止に向けて、米当局および産業界の協力企業と連携していると述べた。

転送の理由や、現在誰が貨物を保管しているかは、公には明らかになっていない。香港が中国の主権下にあり、F-35に厳重な管理対象の技術が組み込まれているため、こうした未解明の点をめぐり米議会から照会が出ている。国家安全保障に関する委員会の議会スタッフは説明を受けており、当局が部品の本来の物流経路からの逸脱経緯を確認するにつれ、追加報告が行われる見通しだ。

貨物に関する報道によると、積み荷には操縦席のキャノピーが含まれていた。この透明な構造物は、操縦士を覆うだけのものではない。機体の低被探知性に寄与するレーダー吸収コーティングが施されている。摩耗した部品や使用不能な部品であっても、外国軍が関心を持つ情報を含んでいる可能性がある。ただし、公に示された証拠からは、中国当局が貨物を入手または調査したとは確認できない。国防総省は積み荷全体の詳細を示しておらず、機密性の高い技術が漏れたかどうかについても評価を公表していない。

F-35の製造元であるロッキード・マーチンは、自社のチームが貨物と同計画の国際的な協力国を守るための保護措置を講じていると述べた。同社は計画のサプライチェーンの大部分を管理し、部品輸送には民間の運送業者を利用している。オーストラリアにはF-35の整備施設があるが、報じられた修理輸送経路には、すべての整備拠点がすべての部品を扱えるわけではないという事情が反映されていた。

今回の事案は、F-35の物流の並外れた規模と構造にも注目を集めている。米国と協力国は、すべての品目を一つの国や機体に恒久的に割り当てるのではなく、予備部品を世界規模で共同利用する仕組みを採っている。この方式は複数の大陸に展開する機体の運用を支える一方、請負業者、運送業者、軍の担当部局、修理拠点をまたぐ正確な保管・管理記録も必要とする。

過去の政府の監査では、この仕組みの弱点が指摘されている。米政府説明責任局(GAO)が2023年に行った調査は、F-35計画が、請負業者の管理する100万点を超える予備部品を、変化をリアルタイムで記録できる政府の財産管理システムに登録していなかったと認定した。この指摘は香港への転送を説明するものではないが、計画の在庫の可視性に対する議員の懸念を理解する背景となる。

現時点で確認された事実は、その周囲で広がる安全保障上の懸念よりも限定的だ。使用不能な部品の貨物が予定された米国の目的地に届かず、担当部局が返還を求め、調査が進んでいる。当局がこの不手際を単なる物流上の問題と判断するか、国家安全保障上の情報露出にもつながったと判断するかを決めるには、運送業者の経路、部品の現在の保有者、そして部品へのアクセスの有無を明らかにする必要がある。