オープンソースのモバイル向けOSプロジェクト、postmarketOSは2026年9月27日、名称をNuraに変更すると発表した。約1年半にわたる選考を終えたもので、新たな名称はカンファレンスの講演で披露された。プロジェクトは、利用者向けの資料などを全面的に移行するには時間がかかるとしている。

プロジェクトのメンバーは、従来の名称が対外的な発信で次第に使いづらくなっていたと説明した。長さや発音、大文字と小文字を独特に組み合わせた表記が混乱を招き、名称が統一されず複数の形で記されていたという。また、postmarketOSが始まった当初の状況を超えて活動が広がるにつれ、内容を説明するような名称では制約が大きくなっていたとチームは述べた。

Nuraは、言語が違っても短く覚えやすい名前を目指したものだ。また、商標として保護できる名称を組織にもたらす。プロジェクトはこれを、名称などを不正に、あるいは誤解を招く形で利用する行為からユーザーを守る手段と捉えている。発表によると、新名称の商標出願はすでに済ませている。

名称の決定に先立ち、コミュニティーに候補の提案を呼びかけたところ、300件を超える応募があった。4人の選考チームは、長所と短所を検討しながら複数回にわたり候補を絞り込み、最終候補を4つ選んだ。各地域の話者に、候補の名称に問題のある意味がないかを確認したうえで、チーム内で各案に点数を付けるレンジ投票を実施した。Nuraが最高得点を獲得し、選ばれた。

プロジェクトはnura.orgの取得を試みたものの、受け入れられる条件で合意に至らなかったため、オンラインではnura.ecoを使用する。チームは、.ecoドメインがスマートフォンの実用寿命を延ばすという目標に合い、同ドメインを使う組織に求められる環境上の取り組みとも一致すると説明した。スマートフォンのライフサイクルをおよそ10年に延ばせるよう支援し、まだ使えるハードウェアを買い替えなければならないという圧力を減らすことを目標としている。

名称は変わるが、プロジェクトは従来の円形の矢印ロゴを維持する。デザイナーは、ロゴをより見やすくし、一貫した形で再現しやすくするため、間隔や構成に小さな調整を加えた。見た目の連続性を保つことで、プロジェクトの歴史や使命とのつながりを認識しやすくする狙いがある。

移行はすべての場所で一斉に行われるわけではない。メンテナーは、リポジトリ、インターフェース、ドキュメントを更新する間、postmarketOSという名称への言及が残ると見込んでいる。旧名称が残っている箇所についてはマージリクエストを送り、自分で直せない見落としを見つけた場合はイシューを作成するよう、貢献者に呼びかけた。

今回の名称変更は、当初の技術的な読者・利用者層を超えた相手に、プロジェクトをどう伝えるかという変化を示すものであり、基盤となる活動からの転換ではない。従来の名称は歴史の一部として残り、今後の開発や対外的な発信ではNuraが公の名称となる。