出来事の日付:2026-10-17
Pv magazineが引用した「世界原子力産業状況報告書2026」の数値によると、2025年に世界の太陽光発電による発電量が初めて原子力発電を上回った。同報告書はまた、太陽光の発電量が単月で初めて原子力を超えたのは2025年4月で、風力が同じ単月の節目を初めて超えた1か月後だったとしている。
この比較には、成長率の大きな違いが反映されている。報告書の推計では、世界の太陽光発電容量は2025年中に510ギガワット(GW)増加して2,383 GWに達し、前年比で27%増えた。風力は過去最大となる159 GWを追加し、1,291 GWに達した。これに対し、原子力の設備容量は1.5 GW増の399.5 GWとなった一方、稼働中の原子力発電容量は0.5 GW減の368.6 GWとなった。
太陽光発電容量に関するこの推計は、控えめな可能性がある。国際エネルギー機関(IEA)の太陽光発電システム研究協力プログラムによる別のデータでは、2025年の追加容量は約690 GWとされ、状況報告書が用いた数値を約180 GW上回る。2つの推計は異なるデータセットに基づくが、いずれも太陽光発電の導入が急速に進んでいることを示している。
原子力発電所の2025年の発電量は2,703テラワット時(TWh)で、前年から1.1%増加した。増加をけん引したのは中国の7.6%増で、中国以外では原子力の発電量は0.2%減少した。世界の電力に占める原子力の割合は8.8%となり、約45年ぶりの低水準で、1996年に記録したピークの17.5%のおよそ半分だった。
それでも、原子炉には相当数の建設中案件がある。2026年7月1日時点で73基が建設中で、1987年以来最多となり、そのうち37基は中国にあった。ロシアの技術が世界の29件の計画に関わっており、うち22件はロシア国外だった。また、建設中の原子炉の9割はアジアまたは東欧に位置していた。
完成までにかかる期間は、引き続き主要な制約となっている。報告書によると、2023年から2025年に送電網へ接続された16基の原子炉は、いずれも当初の予定どおりには完成せず、平均建設期間は10.9年だった。2025年には4基が電力供給を開始した一方で7基が閉鎖され、年間の原子炉の増減数は2021年以来初めてマイナスとなった。
報告書はまた、蓄電池価格の低下と蓄電設備の急速な導入が、再生可能エネルギーのさらなる成長を支える要因だと指摘する。2025年には、出力合計104 GW、蓄電容量合計257ギガワット時(GWh)の系統用蓄電池が接続された。こうした蓄電設備は、変動する太陽光や風力の発電量を電力系統が調整する助けとなり得る。これらの数値は原子力発電がなくなりつつあることを意味しないが、太陽光の設備導入がはるかに速く進んだことで、世界の電力構成が変わったことを示している。設備容量と年間発電量は異なる指標だが、報告書の両方の比較は同じ方向を示している。



