米財務省は10月14日、マネーロンダリング対策の管理と制裁遵守に関する不備を理由に、バンク・オブ・アメリカに総額12億1000万ドル超の制裁金を科す措置を発表した。財務省は、合計額が同省として3番目に大きく、通貨監督庁(OCC)の歴史では最大の制裁金になると説明した。
金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)によると、バンク・オブ・アメリカは銀行秘密法への故意の違反を認めた。財務省によれば、同行は法令に適合するマネーロンダリング対策プログラムの維持、外国金融機関のコルレス口座に求められるデューデリジェンスの実施、不審な取引の報告を怠った。調査では、顧客デューデリジェンスと、疑わしい取引を検知・報告するシステムの双方に弱点が見つかった。
財務省は、こうした不備によって、50億ドル超の不審な取引について同行の報告が遅れたとした。そのうち10億ドル超は、国家安全保障上のリスクやその他の優先的に対処すべき不正金融リスクに関わっていた。そこには、中国のマネーロンダリング・ネットワーク、詐欺、米国南西部国境に関連した貿易を利用する資金洗浄の可能性を示す兆候が含まれていた。措置に関する説明によると、懸念は行内で上層部に報告されていたものの、同行は迅速かつ適切に対応しなかった。
FinCENの同意命令に基づき、バンク・オブ・アメリカは外部の第三者を起用し、不十分な管理では検知できなかった取引を遡及調査しなければならない。また、不審な取引の監視、顧客デューデリジェンス、外国コルレス口座の管理、コンプライアンス・プログラムを支えるデータガバナンスについて、独立した検証を受ける必要がある。これらの検証では、南西部国境や犯罪カルテル、さらにイランとロシアに関連する優先リスクへの同行の対応が調べられる。
OCCの措置は銀行秘密法違反を対象としており、2024年12月に出された停止命令に続くものだ。財務省は、同行の監視システムが数兆ドルに上る取引を有効に精査できず、数十億ドル規模の取引に関する大量の報告遅延を生じさせたと説明した。また、関係職員には必要な専門知識と研修が不足し、内部監査も、後に検査官が発見した問題を特定できなかったとしている。
これとは別の外国資産管理局(OFAC)との和解は、制裁違反に当たるとみられる475件について、民事上の責任を問われる可能性を対象としている。財務省は、これらの事案の原因として、技術的なミスと人的ミスの組み合わせ、適切に調整されていない警告、制裁監視リストの更新の遅れを挙げた。説明された行為には、資産凍結対象の銀行を経由するコルレス送金の処理や、制裁指定を受けた人物による支払いや出金を認めたことが含まれる。
今回の決着は、金銭的な制裁に加えて是正義務も課す。中心となる要件は、バンク・オブ・アメリカが、法執行機関からの照会や他の金融機関からの警告に大きく依存せずに不審な取引を特定できるよう、検知、上位への報告、当局への報告の各システムを再構築することだ。



