米政府が、定員を上回る申請のあった季節労働ビザを無作為な順序で処理する仕組みを利用した研究によると、外国人労働者を受け入れられなかった企業は規模が縮小した一方、低技能の米国人労働者の雇用は増えなかった。American Economic Journal: Applied Economicsの2026年7月号に掲載されたこの研究は、非農業分野の一時的な仕事を対象とするH-2B制度を調べたものだ。

制度は、造園、宿泊・接客、林業、水産加工などの産業における季節的な仕事を対象とする。連邦法は通常、H-2Bによる受け入れを年6万6000人に制限し、会計年度の前半と後半に分けている。需要は供給を大幅に上回ることがある。米国経済学会による研究の紹介では、2022年後半の3万3000人分の枠に対し、雇用主は13万6555人の労働者を申請した。

経済学者のマイケル・A・クレメンスとイーサン・G・ルイスは、2019年に申請が殺到して労働省のサーバーが処理しきれなくなった後に導入された変更を利用した。同省は申請を無作為な順序の処理グループに割り振るようになった。順序の早い雇用主は、遅い順序を割り当てられた雇用主より、申請した労働者を受け入れられる可能性がはるかに高かった。これにより、無作為化試験に似た自然な比較が可能になった。

研究者は、2021年と2022年の抽選に参加した472社を調査した。回答が届く前に仮説と手法を登録し、結果を後から都合よく選ぶリスクを抑えた。当選企業は申請したH-2B労働者のほぼ全員を雇用した一方、抽選に落ちると外国人の採用はおよそ半減した。

これらの労働者を受け入れられることは、事業拡大と結びついていた。研究では、H-2B労働者の雇用を2倍にすると売上高が約5分の1増えると推定した。設備、車両、建物などへの投資はさらに強く反応した。しかし、受け入れられなかった企業は、低技能の米国人をより多く採用して穴を埋めることはなかった。標本全体では、外国人採用が米国人の雇用に及ぼす効果はゼロかプラスだった。事前に別途分析する対象と定めた農村部の企業では、有意にプラスだった。

この結果は規模の効果を示唆する。生産量を一定にすれば、雇用主は外国人従業員を国内の労働者に置き換えるかもしれない。しかし実際には、人手不足に直面した企業は事業を縮小した。季節的な企業なら、顧客数を減らしたり営業期間を短くしたりする可能性があり、同じ量の仕事が米国人へ移るのではなく、仕事全体が減ることになる。

この証拠が扱うのは、短い期間における一つの一時労働者制度への限界的な変更であり、あらゆる移民や労働市場ではない。その範囲内で、季節労働ビザを拒否すれば自動的に同等の米国人向け雇用が生まれるという想定に疑問を投げかける。著者らは、H-2Bの受け入れ機会を増やせば、米国人の雇用を減らすことなく、生産と投資を拡大できる可能性があると結論づけている。