開発者のフェリックス・リーゼベルク氏が、約60のクラウドセッションを使って個人サイトを刷新し、精細な3次元の部屋を制作するとともに、付随するメディアを合成した、AI主導の制作手順を紹介した。プロジェクトはClaude Projectを通じて管理され、リーゼベルク氏による確認やフィードバックの多くは、ローカルで動かす開発ツールではなく、スマートフォン上で行われた。

同氏によると、制作はポスター、映画、広告、個人的な写真など、視覚的な参考資料を集めることから始まった。10のセッションが並行して異なる方向性を検討した。初期の案が既存作品の模倣に寄りすぎていると感じたため、さらに別案を求め、最終的にはAIが提案したVHSテープのギャラリーと、1990年代のドイツ映画の舞台に着想を得た部屋という自身のアイデアを組み合わせた。

同氏の説明では、最初の制作指示から39分後に第2案が届き、その時点ですでに、最終的に公開された版とのつながりがはっきりと見て取れた。完成までには約60回の反復作業を要した。各反復の成果は非公開のプレビューページとして公開できたため、クラウド上のセッションで作業が続く間も、リーゼベルク氏はパソコンやスマートフォンで案を比較し、改善点を伝えられた。

リーゼベルク氏はBlenderのグラフィカルな操作画面の使い方を知らないと述べているが、制作の中心を担ったのはBlenderだった。Claudeが形状データを生成し、Pythonを介してBlenderを操作した。完成した部屋は約3,000行のPythonで表現され、複数のセッションが要素を同時に制作できるよう、部品ごとに分けて構成された。一部の家具素材にはCC0ライセンスのPoly Havenライブラリを使った一方、机、テレビ、音楽プレーヤー、古いコンピューター、部屋の形状は、この制作手順の中でモデリングした。

視覚表現の仕組みには、単に物体を生成する以上の作業も必要だった。木材、しっくい、プラスチック、金属は、手続き的に生成するテクスチャーで表現した。ブラウザー内で柔らかな照明を実現するため、BlenderのCyclesレンダラーを使い、照明の効果をテクスチャーマップに焼き込んだ。静止した表面には追加のUVレイアウトと、異なる光源や状態を表す複数のマップを用意した。動く物体や画面には、引き続き動的な照明を使った。

リーゼベルク氏は、このプロジェクトを、ツールを直接操作する作業から、目標を指示し、選択肢を確認し、専門化されたセッションを監督する作業への移行を示す例と位置付けている。同氏はOpus 5.5を使用し、個々のスレッドでBlender、FFmpeg、Playwrightなどのツールをインストールし、ファイルやメモリーを共有し、ブラウザーのスクリーンショットでページを確認し、プレビューを公開できたと説明している。

これは当事者によるプロジェクトの報告であり、条件を統制した生産性の研究ではない。そのため、この方法が他のチームや作業にも一般化できることを立証するものではない。それでも、クラウド上での実行、共有されたプロジェクトの文脈、並行して動くエージェントによって、AI支援開発をソースコードの編集にとどまらず、3D制作、音響、反復的な視覚デザインにまで広げられることを示している。