OpenIDEAは、IntelliJ IDEAで用いられる作業方法の多くを、Rustを中核とするネイティブアプリケーションで再現することを目指した、オープンソースの統合開発環境を公開した。このプロジェクトはmacOS、Windows、Linuxに対応し、Apache 2.0ライセンスで提供されている。
ソフトウェアには、エディターに加えてコード解析・入力支援、デバッグ、Git連携、ターミナル、データベースツール、HTTPクライアントが組み込まれている。保守担当者によると、60を超えるプログラミング言語に対応する。インターフェースにはIntelliJ風のキーマップ、ツールウィンドウの配置、広範な検索機能を採用し、JetBrains製品であると装うことなく、開発者になじみのある作業の流れを提供する。プロジェクトはJetBrainsとは提携していないことを明示し、IntelliJ IDEAがJetBrainsの商標であることも認めている。
OpenIDEAが目指すのは、新しい操作方式の発明というよりも、プロの開発作業で使われるおなじみの機能を、高速なネイティブアプリケーションにまとめることだ。このため、既存のIDEの慣習を重視しながら、その内部実装を調べたり変更したりしたい開発者にとって関心を引くプロジェクトとなる。Apache 2.0ライセンスは幅広い利用と貢献を認めており、同梱された素材については別途、第三者ライセンスのファイルに記載されている。
リポジトリでは、初期の性能比較も公開されている。あるテストでは、保守担当者が32コアのAMDシステムと62GBのメモリーを搭載したWindows 11環境で、約770ファイルからなるPythonプロジェクトのFreqtradeを開いた。公表値は、キャッシュが温まった状態で5回実行した際の中央値と説明されている。ただし、保守担当者は、この比較が同等の処理を測定したものではないと注意を促している。IntelliJ IDEAはPythonをより深く解析するため、それぞれのプログラムが使用可能に見える時点を直接比較することはできない。利用者が自分のマシンやプロジェクトで再現できるよう、テストに使った資料も提供されている。
この但し書きは重要だ。起動時の応答性は日常の使い勝手に影響し得るが、リファクタリング、言語解析、プラグインの充実度、デバッグ、プロジェクト管理が同水準であることを示すものではない。OpenIDEAの機能一覧は幅広い意欲を示しているものの、今回の発表に添えられたリポジトリの情報だけでは、すべてのツールが長年使われてきた商用IDEと同じ成熟度に達しているとは確認できない。
したがって、このプロジェクトが当面問われるのは、実際に採用されるかどうかだ。なじみのある配置は習得の負担を減らし、Rustの中核部分とネイティブビルドは応答性を求める利用者を引きつける可能性がある。同時に、開発者は言語ごとの正確さ、大規模リポジトリでの信頼性、統合ツールの品質によって製品を評価するだろう。現時点のOpenIDEAは、定着したIDEの作業方法を、新たに構築されたネイティブアプリケーションへ移す、オープンソースかつクロスプラットフォームの試みと捉えるのが適切だ。初期の測定結果から導ける結論について、保守担当者自身が適切に限界を示している。



