Fervo Energyは、ユタ州の人工地熱システム(EGS)プロジェクト「Cape Station」の最初の区画から電力の販売を開始した。地熱発電を、自然条件に恵まれた場所の外へ広げることを目指す技術にとって、商業化の節目となる。同社によると、施設は予定より1日早い9月30日に送電網への電力供給を始めた。
稼働した区画は、計画されている出力100メガワットの発電所のおよそ3分の1に当たる。Fervoは以前、この敷地全体では最終的に最大4ギガワットの発電が可能になると説明していたが、今回の達成は、最初に完成した区画だけを対象としている。着工から商業運転までの建設期間は23カ月だった。同社は工程を繰り返して改善を重ねることで、後続の区画では18カ月での建設を目指している。
人工地熱システムは、多くの従来型地熱発電所よりも深い場所にある高温の岩盤を利用しようとするものだ。開発事業者は、石油・ガス産業の掘削手法やその他の専門技術を応用し、熱を発電に利用できる可能性のある場所を増やしている。この方式は天候に左右されない継続的な電力供給を目指しているが、各プロジェクトはなお、規模を拡大した際の経済性と性能を実証する必要がある。
Cape Stationは段階的に建設されており、需要が少しずつ立ち上がる大口の電力購入者に適した構成となる可能性がある。GoogleとSouthern California Edisonは、このユタ州のプロジェクトからの電力購入を約束している企業に含まれる。計算需要の拡大に伴い、データセンター運営企業は新たな発電能力を求めており、安定して供給できる電源のプロジェクトは、その調達計画にとって特に重要になっている。
Fervoは2017年に設立され、現代の掘削技術を地熱開発に転用することを戦略の中心に据えてきた。株式市場への上場前には、Breakthrough Energy Ventures、Congruent Ventures、Capricorn Investment Groupなどの投資家から13億ドル超を調達していた。提供された報道によると、同社はその後、5月に募集規模を拡大した新規株式公開を完了し、19億ドルを調達した。
電力販売の開始が重要なのは、人工地熱プロジェクトの一つが掘削・建設の段階から商業供給へと移ったためだ。これは100メガワットの発電所全体の完成ではなく、ましてや、この敷地で可能とされている数ギガワット規模の開発の完成でもない。次の課題は、Fervoが残る区画を計画どおりに稼働させ、目標とする短い建設期間を繰り返し実現できるかどうかだ。
地熱分野全体にとって、Cape Stationは人工地熱を段階的に開発する、実際に稼働している事例となる。その長期的な重要性は、持続的な出力、コスト、追加設備が送電網につながる速度に左右される。しかし、最初の区画は今、測定可能な成果を出している。2年未満の建設期間を経て、送電網へ電力が届けられた。



