アルゼンチンの裁判官は、ナチスがオランダ系ユダヤ人画商ジャック・ハウドスティッカーから奪った18世紀の絵画を返還するよう命じた。これにより、マル・デル・プラタで売りに出された住宅の写真から作品が発見されたことに端を発する法的手続きに、一つの区切りがついた。
絵画「ある婦人の肖像」は昨年、この海辺の物件の画像から特定された。作品は、パトリシア・カドギエンの自宅居間で緑色のソファの上に掛けられていた。彼女の父フリードリヒ・カドギエンはナチス親衛隊(SS)の資金担当者で、第二次世界大戦後にアルゼンチンへ逃れた複数の高官の一人だった。絵画は約80年間行方不明で、不動産広告に姿を現したことで、あまり知られていなかった戦時中の喪失が、現実に進行する返還請求事件へと変わった。
当該日、サンティアゴ・インチャウスティ裁判官は、作品をハウドスティッカーの相続人マレイ・フォン・ザーアへ返還する命令を出すと述べた。関係当事者間で合意が成立しており、報道によると、絵画は現在アルゼンチン最高裁判所が保管し、フォン・ザーアの法務チームが回収手続きを開始している。
この絵画の来歴は、ナチスによる美術品略奪という、より大きな歴史の中に明確に位置付けられる。ハウドスティッカーのコレクションには、1940年のドイツによるオランダ侵攻後に押収された1,000点以上の美術品が含まれていた。彼は侵攻直後に国外へ逃れ、残されたコレクションはその後、ドイツの高官らによって分配された。戦後、オランダ政府はコレクションから約300点を回収し、その大半は最終的にハウドスティッカーの相続人へ返還された。しかし、この作品はアルゼンチンで発見されるまで行方不明のままだった。
この事件は刑事上の結果ももたらした。報道によると、絵画が特定された後、パトリシア・カドギエンと夫は隠匿の罪で起訴され、自宅軟禁となった。法廷でカドギエンはロザリオを手にしていた。夫妻はその後、作品を引き渡し、地元の病院に約3,200ドルを支払うことで合意した。連邦検察官カルロス・マルティネスは、捜査対象者らが絵画に対する一切の権利を事実上放棄したと述べた。
作品自体についても調査が行われた。マルティネスは、保存状態は良好で、専門家の鑑定によって本物であることが確認されたと述べた。これは重要な点だ。返還請求は、戦時中の略奪が持つ道義的な重みだけでなく、回収された物品が実際に問題の対象となっている物品なのかどうかにも左右されるからだ。この事件では、発見から正式な返還へと紛争を進めるのに十分なほど、特定の根拠が強かったとみられる。
ハウドスティッカーの義理の娘で唯一の相続人であるフォン・ザーアは、この絵画がアルゼンチンで少なくとも1年間展示されることを望んでいる。彼女の弁護士によると、それを実現するため、美術館との協議が進められている。実現すれば、この絵画は単なる回収品以上の存在となる。それはまた、この収集家の物語を公に示す象徴となり、ナチス時代にいかに多くの作品が盗まれ、その一部がどれほど長く人目につく場所に隠れたままなのかを思い起こさせるものになる。
アルゼンチンにとって、この決定は偶然の発見を返還という結末につなげるものだ。ハウドスティッカー家にとっては、数十年間闇に埋もれていた行方不明の作品を、ようやくその歴史と再び結び付けられることを意味する。



