ジーン・スマートは9月14日、HBO Maxの『Hacks』第5シーズンでデボラ・ヴァンスを演じ、エミー賞のコメディーシリーズ部門主演女優賞を受賞した。この役での同賞受賞は5年連続で、テレビシリーズの全シーズンでエミー賞を受賞した初の女性俳優となった。
プレゼンターはゼンデイヤが務め、スマートが登壇すると会場は総立ちで拍手を送った。受賞スピーチでは、『Hacks』の企画・制作を手がけたルシア・アニエロ、ジェン・スタツキー、ポール・W・ダウンズに感謝し、3人こそがシリーズの土台だとたたえた。ユーモアあふれるスピーチでは、授賞式用の正装が体に与える窮屈さにも触れ、会場の女性たちに立ったままでいる必要はないと冗談交じりに声をかけた。
今回の受賞で、スマートのエミー賞受賞回数は通算8回となった。これにより、性別を問わず俳優による演技部門の最多受賞記録で、ジュリア・ルイス=ドレイファス、クロリス・リーチマンと並んだ。同じ夜には、アリソン・ジャネイも『ザ・ディプロマット』で受賞し、通算8回に達した。エド・アズナーが演技部門での7回受賞で続いている。
スマートは『Hacks』で5回受賞する以前にも、テレビでのキャリアを通じてすでに3回エミー賞を受賞していた。2000年と2001年には『そりゃないぜ!? フレイジャー』でゲスト女優賞を、2008年には『サマンサ Who?』で助演女優賞を受賞した。このほか、『The District』『24 -TWENTY FOUR-』『ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所』『FARGO/ファーゴ』『ウォッチメン』『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実』での演技もノミネートされている。また、1986年から1991年にかけてCBSのコメディー『Designing Women』でシャーリーン・フレイジャー・スティルフィールドを演じたことでも広く知られる。
コメディー部門主演女優賞にはこのほか、『ザ・カムバック』のリサ・クドロー、『アボット エレメンタリー』のキンタ・ブランソン、『Margo’s Got Money Troubles』のエル・ファニング、『一流シェフのファミリーレストラン』のアヨ・エデビリが候補に挙がっていた。スマートは今回の受賞で、『Hacks』第1シーズンから第5シーズンまで途切れることなく続く連続受賞記録を伸ばした。
これまで、一つのシリーズの全シーズンで受賞した俳優は1人だけだった。ビル・コスビーが1966年から1968年にかけて、『アイ・スパイ』の全3シーズンで受賞している。スマートの記録は、5シーズンにわたることと、女性として初めて全シーズン受賞を達成したことの両面で際立っている。
この記録は、キャリアの再構築と変化していく創作上の協力関係に向き合うベテランコメディアン、ヴァンスを演じたスマートが、賞の場で継続的に評価されてきたことを示している。エミー賞の記録に歴史的な節目を加える受賞となったが、スマートは主に、番組のクリエイターたちと自身の演技を支える共同作業に光を当てるためにスピーチの時間を使った。今回の結果により、完結した『Hacks』のすべてのシーズンで、主演女優賞の受賞者が同じになったことが確定した。



