環境政策を推進する団体Transport & Environmentの新たな進捗報告書によると、基本価格が2万5,000ユーロ未満の電気自動車の販売台数は、2026年に2024年の7倍となる見通しだ。この予測は、欧州の購入者が選べる小型モデルが比較的少ない状況が長年続いた後、より安価なバッテリー式電気自動車の選択肢が急速に拡大していることを示している。
同団体によると、この価格帯の電気自動車のモデル数は倍増した。より広い大衆車市場全体では、2026年上半期に約40のバッテリー式電気自動車モデルが発売され、選択可能なモデルの総数は150を超えた。年末までに、さらに約60モデルが登場する見込みだ。このペースは、2021年から2025年までの年間平均15モデルのほぼ4倍に当たる。
新モデルの相次ぐ投入と並行して、販売も伸びている。Transport & Environmentによると、欧州連合では1月から8月までに164万台のバッテリー式電気自動車が販売され、前年同期比で45%増加した。また、第2四半期にはバッテリー式電気自動車の販売台数が、四半期全体として初めてガソリン専用車を上回り、シェアは22%に達した。
Transport & Environmentは、この変化を欧州連合の自動車メーカーの車両全体に適用される二酸化炭素排出規制と結び付けている。自動車メーカーは2025年から2027年を対象とする目標を達成する見込みで、同団体は、こうした要件が電気自動車のラインアップ拡充をメーカーに促したと主張する。現在の新モデル急増を、規制が比較的横ばいだった2021年から2024年と対比し、当時は手頃な価格のバッテリー式電気自動車を投入する企業側の動機が弱かったとしている。
この分析は、政策をめぐる主張の一環でもある。同団体は、EUの2030年と2035年の目標を緩和すると、小型で低価格のモデルへの今後の投資が減り、世界の電気自動車市場で欧州メーカーの競争力が弱まるおそれがあると警告する。この結論は、市場データに対する政策提言団体としての解釈を反映したものだ。EUの公式予測でも、発表されたすべてのモデルが予定どおり購入者に届くことの保証でもない。
報告書が挙げる需要の指標には、フォルクスワーゲンの「ID. Polo」の4万件を超える受注と、10カ月の納車待ちが含まれる。Transport & Environmentは、この反応を、これまで小型電気自動車の販売を制約していたのは消費者の根本的な関心不足ではなく、商品の選択肢の少なさだったことを示す証拠として提示している。
維持・運用費も、同団体の主張を支える要素だ。同団体によると、最近の燃料価格上昇で電気自動車の走行コスト面の優位性が広がった。ただし、家計の節約額は、電気料金、走行距離、充電環境、購入する車によって異なる。また、2万5,000ユーロ未満という購入価格は基本価格を指し、装備、ローンなどの資金調達条件、地域ごとの優遇措置は考慮していない。
こうした留意点はあるものの、モデル数と販売台数は、市場が高級車を中心とした限られた選択肢の段階を脱しつつあることを示す。7倍という予測を達成できるかどうかは、2026年の残りの期間に、メーカーが発表済みの車を納車し、供給を維持し、初期の関心を実際の登録台数へと結び付けられるかにかかっている。



